2020年11月05日(木)

地球環境に優しいハラール的、健康美生活 第4話

本日ご紹介したい健康美生活は、ずばり「断食」です。ファスティングと言い換えたほうが馴染みやすいでしょうか?少し前までは、断食=修行 というイメージがありましたが、近年は「ぷち断食」という言葉があるように、一般の人達が気軽に取り組む「美」と「健康」の活動として定着してきています。

 

 断食に取り組む人達の理由は実に様々です。定番の「ダイエット」から「デトックス」、「身体機能の回復」、「体質改善」等、断食の効果は大変幅広く、それだけに定期的に取り組んでいる人も少なくありません。体にとって良いだけでなく、中には「頭の中がクリアになった」、「いろんなアイデアが浮かぶようになった」等、副産物?というような効果まで実感されている人も多いです。

 

 イスラム教徒にとっての断食といえば「ラマダン」があげられます。これは、約1ヶ月の間、日の出前から日没後まで一切の飲食を禁じるというものです。食事以外にも、日中は喫煙も禁止。人への悪口も禁止です。ラマダンの本質は自身の信仰心を清める目的があり、様々な欲を捨て神への献身と奉仕に没頭する期間と捉えられています。食を断つことによって、食に対する感謝、食事ができることへの感謝、そして分け与える喜びなどを感じることができます。そして欲望を小さくして我慢や忍耐を学びコントロールするための期間でもあります。そして心と体をリセットして、新たな気持で日常生活に戻っていきます。

 

 このラマダンにおける考え方も実はとても理に叶っています。一般的な断食においても、(断食)期間中は、体に悪いとされている刺激物(お酒やタバコ等)は、やらないことを推奨しています。これは心身のリセット中に刺激物は通常以上に体にダメージを与えるからと言われています。また脳がクリアになっているときに人の悪口を言ったりすると、より強く潜在意識にインプットすることにもなりかねません。潜在意識に誰かの悪口をインプット・・・。考えただけで、ちょっと嫌ですよね?(苦笑)

 

いかがでしょうか?このように紐解いていくと、ラマダンにおける断食やそれに伴う教えも皆さんの中でスッキリと受け入れられるのではないでしょうか?

 

 ラマダンのように信仰心に基づく行為は、どうしてもやらなければならない事と思われがちですが、決してそんな事はありません。幼児や高齢者、妊婦や体調が悪い人達には、無理強いすることなく、むしろ体を休めるように推奨されています。

 

安心・安全という考え方に基づきながら、健やかさと美しさを兼ね備えた生活スタイル目指す私達にとって、ラマダンの考え方に基づく断食(単なる断食ではなく心と体を優しくリセットする)は、とても取り組みやすく受け入れやすい考え方ではないでしょうか?

 

コロナと暑さで疲弊した心身をいたわるためにも、体に優しくおいしい食事と心身のリセットとセットで楽しまれるのもこれからの季節には良いかもしれません。もちろん、もっと食べたいもっと食べたい!という欲望のコントロールもお忘れなく(笑)

 

 

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