スペシャルインタビュー1
株式会社プロラボホールディングス 代表取締役会長・CEO 佐々木 広行 氏
=== プロラボホールディングスを立ち上げられた経緯をお聞かせ下さい。
佐々木 広告業界から転身し、エステティックサロン経営を経験した際に、切実に結果を求めて来られるお客様に対して、十分なサービスが提供できないと感じた事が出発点です。お客様が一時的に満足を得られたとしても、本来の目的である「美しくなるために」必要な事は、もっと内面美容を根本的に見直すことが重要であると強く感じました。それがきっかけで健康的な美容に的を絞った栄養補助食品の開発につながりました。
=== それが貴社の核の部分と言える「インナービューティ」の根幹にあるわけですね。
佐々木 はい。「インナービューティ・プロダクツ」を生み出すメーカー機能に徹するために商品開発に経営資源を集中させました。実際のサロン運営から得たものは「結果を出せる商品」、「安心・安全である商品」。「エビデンス(科学的根拠)が確立された商品」、そして「女性が喜んで愛用して下さるようなクリエイティブな商品」という4つの命題です。このテーマのもと、こだわりの商品開発への奔走が始まりました。
=== 商品開発には相当なこだわりを持って臨まれたと思いますが、ご苦労も多かったのでは?
佐々木 「酵素」についてはかなりしつこくこだわりました。酵素の有用性に強く惹かれて、それこそ全国の原料を見て回り、ついに「ヒノキ樽による自然発酵」で作られる原料に出会いました。人口培養せず、ヒノキ樽に棲み着いた自然の土壌菌が作り出す酵素に一目惚れしてしまいました。その原料元に何度も足を運び、その原料を使わせて頂けるようにお願いをして、やっとの思いで使わせて頂ける事になりました。立ち上げ時期は毎日が忙しく、休みなく動き回る日々ではありましたが、スタッフが一丸となって「ブランド」の確立という目的に向かい、熱く奔走してくれましたから、苦労を感じる事は全くありませんでしたね。
=== 現在も酵素という素材が貴社の主軸となっていますね。
佐々木 はい。それは今後も決して変わる事はありません。弊社の基幹には「酵素栄養学」という考え方がありますので、植物などをはじめ、人に優しい自然由来の物に着目しながら、細胞レベルで元気になれるものの開発に努めています。弊社のお客様は非常に勉強熱心で美容のプロフェッショナルの方々ですから、常にこのお客様のニーズにお応えできる商品、また、知識を高められる講習会などのサポート体制も充実させるように注力しています。
=== 確かに貴社の商品は一般市場の商品とは一線を画した商品構成ですし、当然、販売する側としても高度な知識も必要ですね。
佐々木 はい。そのために弊社では2018年1月に「内面美容を通じて人類の健康寿命延伸に貢献」を目的とした一般財団法人内面美容医学財団 (IBMF)を発足させました。主な研究テーマは「酵素栄養学」、「腸内細菌学」、「食事法」、「アンチエイジング」、「糖化」、「酸化」、「炎症」、「ファスティング」、「妊活」、また最近注目されている「フェムテック」など多岐にわたっています。医師、医学博士、学識者など一流の講師陣を迎え、学術的、医学的レベルで学び、研究しています。現役医師を中心とした学術理事陣の直接講義が受講できる「公認プロフェッショナルインストラクター(PI)資格取得講座」を開講し、サロン経営者、エステティシャンやフィットネスインストラクター、美容師等を対象とし、医学レベルの知識を習得した人材を育成することを目的とした教育・資格事業も行っています。
=== 商品開発や教育制度を充実される事と併せてブランディングや海外戦略にも注力していますね。
佐々木 弊社のブランディング戦略の1つ目は「エステプロ・ラボ」ブランドのグランプロシリーズやプロシリーズの主力商品を取扱う(株)プロラボホールディングスで、国内のエステティックサロンや美容室、治療院などへの販売をメインに行っています。2つ目は痩身マシン「フォースカッター」などの美容と健康を兼ね備えた機器の販売を主力事業とした(株)プロラボソリューションも弊社の主軸事業へと成長しつつあります。 3つ目は中国やベトナム、香港などアジアを中心に世界へ向けて商品販売を展開する(株)プロラボコンセプトです。2020年、2021年は新型コロナウイルスの世界的大流行により海外事業は活動の制限を受けざるを得ない状況でしたが、ようやく明るい兆しが見えはじめ、アフターコロナに向けて準備は万全に整っており、いつでも攻められる体制です。これらの3つの主力戦略に加え、食育事業として2020年から「医食同源」をテーマに無農薬農法を採用したプロラボファームを開園し無農薬野菜の直送販売をスタートさせました。そのプロラボファームで生産したプロラボ米(幻の玄米「イセヒカリ」)の販売も2021年11月にスタートさせました。さらに最近になり女性特有の悩みや健康問題をテクノロジーで解決しようという世界的な取り組みで注目されているフェムテック事業にも2021年10月よりスタートさせました。特にフェムテックに関しては2020年10月に自民党内で『フェムテック振興議員連盟』が発足され、会長に就任された野田聖子衆議院議員が「フェムテックという需要を喚起することで日本経済を変えるきっかけになる」と見解を述べられました。弊社の企業理念の1つでもある「健康寿命の延伸」は政府の提唱でもあります。フェムテックもそれを目指す重要な位置づけとなることから、事業として今後注力して行きます。
=== 最後に佐々木会長の経営スタンスを聞かせて下さい。
佐々木 「1番になれないことはやらない」という強い決意を持ってブランディング行っています。例えば、日本で一番高い山は富士山と誰もがわかりますよね。でも2番目に高い山をわかる人は少ないです。私の調べでは正解率が14.3%です。 日本で2番目に大きい湖の正解率が23.4%、お茶の生産量が第2位の都道府県の正解率は12.9%です。つまり1番にならないと記憶に残りません。おかげさまでこれまでインナービューティのパイオニア、リーディングカンパニーだという自覚をもって経営してきました。これからもそのスタンスを変えることはありません。日本はもちろんのこと、世界でNo.1 のインナービューティメーカーを目指しさらなるパワーアップを図って行きますので期待して下さい!