2020年07月06日(月)

スポーツ関連食品市場が堅調に伸びる プロテインパウダーやプロテインドリンクなどが牽引

総合マーケティングビジネスの富士経済(東京都中央区) は、スポーツへの関心の高まりやユーザー層の広がりによって需要が増加している、スポーツ関連食品の国内市場を調査し、その結果を「スポーツサプリメントからダイエット食品までアクティブ & ウェルネスフーズ市場2020」にまとめ公表した。調査ではスポーツ関連食品として、スポーツシーンで摂取されるスポーツ用食品、スポーツには限定しないものの、スポーツ用食品と同じ成分の非スポーツ用食品、スポーツシーンで摂取されるスポーツドリンク・機能性飲料の市場規模、メーカーシェア、これらを販売するチャネル(スポーツ店、スポーツクラブ、ドラッグストアなど) ごとの販売額や今後の取り扱い意欲などについても調査している。

スポーツ関連食品のユーザーは、かつてはごく一部のトップアスリートやスポーツ競技者に限られていたが、幅広い消費者にスポーツ時における摂取の重要性が理解されてきたことで徐々に増加してきた。特に2015年以降は、プロテインにおいて一部のユーザーだけでなくスポーツ入門者、女性なども含めたライトユーザーまで飲用層が広がりプロテインブームが発生し、好調な伸びとなっている。

スポーツ用食品市場は、ユーザーの広がりで好調な伸びが続くプロテインや、メガブランドを始め、商品数の増加で活性化しているスポーツ用パウチゼリーなどによって好調に伸びている。非スポーツ用食品市場は、非スポーツ用プロテインや非スポーツ用アミノ酸などの需要がスポーツ用にシフトしていることもあり微減するとみられる。スポーツドリンク・機能性清涼飲料市場は天候の影響を受けやすく、2018年の猛暑から一転して2019年は冷夏だった影響もあってマイナス傾向となった。

(表1)スポーツ関連食品市場

カテゴリー

2019年見込

2018年比

スポーツ用食品

512億円

107.8%

非スポーツ用食品

1,654億円

99.3%

スポーツドリンク・機能性飲料

2,351億円

99.6%

2019年のプロテイン市場は505億円(2018年比6.8%増)と見込まれ、そのおよそ三分の二を占めるのがスポーツ用プロテインである。スポーツ用プロテインは、一握りのヘビーユーザーだけでなくライトユーザー、スポーツ入門者、ダイエット志向の女性といった層も取り込むことに成功し、爆発的なユーザー増となっており、特に海外ブランドが伸びている。プロテインドリンクは、ライトユーザーをターゲットとしつつも、幅広い需要を取り込んだ商品のヒットによって2017年から大幅な市場拡大が続いている。ニュートリションバーは、プロテインバーが相次いで投入されたことや、海外ブランドが増加していることから 堅調な市場推移となっている。HMB(βヒドロキシβメチル酪酸)サプリメントは、新規参入が相次いだことで市場は急拡大を遂げてきた。2018年はトップメーカーが撤退したことで一時的に縮小したものの、需要増加は続いており2019年は拡大に転じた様相だ。

(表2)注目市場

品目

2019年見込伸び率 (2018年比)

スポーツ用プロテイン

111.7%

プロテインドリンク

189.6%

ニュートリションバー

102.7%

HMBサプリメント

107.9%

 

 

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