2021年08月17日(火)

日本情報の発信起点として強い影響力を持つ80万人の在留中国人

新型コロナウイルスの影響でインバウンド市場は完全に冷え切ってしまっている。そんな中、アフターコロナを見据え、国内の在留外国人へ向けた施策を打ち出す企業体も見られる。法務省の在留外国人統計によると、昨年2019年6月時点での統計データになるが、在留外国人総数は2,829,416人で、特に中国人は786,241人と全体の28%を占めている。次いで、韓国人の451,543人、ベトナム人371,755人と続いている。

インバウンドに比べて物足りなさを感じるかもしれないが、インバウンドは、業態や商品形態、サービス内容にもよるが、ある意味、その場限り的なビジネスモデルとも言える。一方、在留外国人はリピーターとしてなりうる属性と言え、中でも在留外国人の約30%を占める中国人は、人間関係の特徴として「圏子」という存在がある。「最も近い人間関係である親族や友人の次に信用の高い位置づけの人間関係で、好きなものや趣味趣向、特定の目的のためにつながっている交友関係のことを圏子と呼んでいます。この圏子から得た情報は信頼できる質の高い情報として伝播し、新たな商圏として期待されています。今はまだコロナ禍なので直接交流はできませんが、日本国内から中国への配送体制も少しずつ回復の兆しが出てきたこともあり、越境ECも昨年よりも回復傾向です。アフターコロナを見据えた動きも出てきていますので、在留中国人を中心に在留外国人からの伝搬による市場にも注目しています。(中国事情に詳しいJC Peace小澤博孝代表)

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