2023年05月15日(月)

医療・健康・美容分野での活用が期待されるCBD

 ストレスや不安、痛みなどを緩和する栄養素としてCBDの市場は拡大傾向だ。CBD(カンナビジオール)とは大麻草などに含まれる成分の一つで、2017年に世界保健機関(WHO)が効能に関するレポートを発表して以来、世界各国で研究が進んだ。日本では大麻草という法的に難しい植物由来の栄養素であることから、研究が遅れていたが、海外での研究結果でそのパワーが明らかになるにつれ、医療、健康、美容の分野でも活用が期待される栄養素となった。国内においては大麻草の成熟した茎または種子から抽出・製造されている限り、CBDは全く問題なく国内流通できることから、製品化が進んできており、今後も市場活性化に一役担う存在と言える。

 CBD(カンナビジオール)とは、大麻草などに含まれる成分のひとつで2017年、世界保健機関(WHO)が効能に関するレポートを発表した。以来、世界各国で研究がなされ健康意識の高い欧米のセレブたちは、今や当たり前のように摂取している。日本では大麻草という法的に難しい植物由来の栄養素であることから研究が遅れていたが、海外における研究データでそのパワーが明らかになるにつけ、医療、健康、美容の分野での活用が期待される栄養素となった。

 

『CBDは合法なのか?』

 

 大麻草由来と言うことで、麻薬ではないのか? 日本では禁止されているのではないか? という疑問が持たれるが、厚生労働省麻薬取締部の見解は「大麻とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品を指します。大麻草の成熟した茎や種子のみから抽出・製造されたCBD(カンナビジオール)を含有する製品については、大麻取締法上の『大麻』に該当しませんが、当該製品を輸入する前に、麻薬取締部においてその該否を確認しております」。

 つまりは、大麻草の成熟した茎又は種子から抽出・製造されている限りCBDはまったく問題はない。

 

『すでに「てんかん」の治療薬として承認されている』

 

 

 CBDに期待できる効果の一つは、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質に影響を与え自律神経を整える作用があげられる。摂取することでストレスを緩和し、不安を軽減して高いリラックス効果が得られることが明らかにされている。このように神経伝達物質に影響を与えることから、アメリカでは2018年「てんかん」の治療薬として販売が承認され、日本でも2019年より医療機関において治験が始まっている。

 効果が認められたのは「てんかん」だけではない。各国の臨床では不眠の緩和や皮膚の抗炎症、自己免疫疾患やアレルギー性疾患など免疫の過剰反応による症状への作用、不眠の緩和が報告されている。

 

 

 WHO(世界保健機関)は2017年にCBDについて以下のような報告をしている。「CBDは非常に安全で、幅広い容量で忍容性が良好である。公衆衛生上の問題も濫用の危険性もない」。

 また医療への応用、医療目的使用の可能性についても報告されており、その中のひとつが先述した「てんかん」だ。

 この他の症例に関しても、臨床データが少ないものの治療効果を有する可能性のある疾患の概要が次のように報告されている・・・・・・

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