『社長列伝』～第5回～

エステティックとヨガを融合させ健康的な社会づくりを目指す

──トータライズな美の調和を追求するグラツィアですが、 会社を設立した経緯を教えてください。

南代　エステティック業界が上り調子の時期だった1990年代、美容関連企業の営業職に就いていた私は家庭用美容機器に勝機を見い出し独立。 超音波機器の訪問販売をスタートさせました。

──訪問販売が始まりだったのですね。

南代　はい。マンションにお客様を呼びデモンストレーション等を行っていました。 売上も順調に伸びてきたところで、今度はＭ＆Ａでエステサロンを買い取り、サロン経営を行いました。 しかし、中途解約問題や法改正などでエステ業界全体のイメージが落ち込んでしまったのです。 そこで弊社ではエステだけに頼る企業形態ではなく、エステに何か運動をプラスした形で美を提供できないかと考え、 着目したのがヨガでした。

──エステティックとヨガを組み合わせたのは斬新ですね。

南代　エステサロンでは癒しやリラクゼーションを提供し、 より効果を持続させるための運動分野としてヨガを提案することで トータルに美を提供できると考えました。そしてエステとヨガを融合した スタジオを開設。すると、メンタルとフィジカルが鍛えられると好評頂き、 新規のお客様が増えるようになったのです。

──近年では日本ヨガインストラクター協会（JYIA）を設立されました。

南代　JYIAを運営しながら、ヨガ資格のビジネス展開を考えています。 さらにサロンの空いているスペースの有効利用としてインストラクターの派遣を行い、 ヨガレッスンを取り入れる活動も行っています。今後の展望としては、47都道府県すべてにヨガスクールを開校していきたいですね。 現在、14地域で開校していますので3年後には全都道府県を制覇したいです。そのために人材育成と顧客づくりに全力を傾けたいと思います。

──御社では化粧品の開発もされていると伺いました。

南代　お客様の声をベースに市場動向を踏まえた商品の開発、販売を行っています。 自社開発したオリジナル化粧品「ディレイア」は全国約2500店舗のエステサロンで導入されています。 現在は再生医療現場で注目される「幹細胞培養液」を用いたヒト幹細胞培養コスメを企画・開発中です。

──さらに御社ではサロンへのコンサルティングも行っていますね。

南代　はい。弊社ではコンサルティング業務にも力を入れており、集客方法やメニュー価格、 カウンセリングや技術、人材育成などの勉強会や講習会などを頻繁に開催しています。 エステティシャンは技術はもちろんのこと知識が必要です。知識を深めることで自信を持ち、コミュニケーション力が向上します。 延いてはそれがお客様の満足度にも繋がりますから、エステティシャンへのアドバイスを含めたフォロー体制も強化していきたいと思っています。

──ありがとうございました。

【企業データ】

■株式会社 グラツィア
■設立：平成9年3月6日
■エステティックサロン・ヨガスタジオ・ヨガスクール・ネイルサロンの経営、 ボディケア・スキンケア・ボディファッションの企画・開発・販売、 オリジナル化粧品PB・OEM企画等
〒171-0022
東京都豊島区南池袋2-27-17　いちご南池袋ビル6F
TEL:03-5957-1531　FAX：03-5957-1532
http://www.grazia.co.jp/

内容は取材当時のものです。【2015年2月10日号より】