2019.07.08(月)

第2回 いろいろな形で食されるプロテオグリカン

プロテオグリカンは知らなかった方でも、知らず知らずにプロテオグリカンに触れていたりします。実は食べていたりもします。

プロテオグリカンは、必ず軟骨に含まれている成分なので、鮭に限らず、どんな動物でも持っている成分です。実は、魚類に限らず、鶏軟骨の唐揚げにも含まれています。

そのプロテオグリカンは、様々な形で食されているのですが、一番有名なのは、コリコリとした触感が特徴の氷頭なます(鮭・サメ)です。生のままプロテオグリカンが酢の物として食されています。その他、火を通して軟骨を煮込むことで柔らかくして食されていたりもします。

皆さんの中には、魚の兜煮を作ったことがある方もいらっしゃると思います。ぶり大根でも、頭を梨割り(兜割り)される方も多いと思います。その際、頭の断面を見たことないでしょうか?包丁を入れた際、ザクっとした手ごたえを感じたことがないでしょうか?

写真に鮭頭の断面を示しましたが、鼻の部分に半透明な一帯が存在するのがわかるでしょう。それが鼻軟骨です。

この軟骨の中に、Ⅱ型コラーゲン、エラスチン、プロテオグリカンが含まれているのです。そして、この鼻軟骨を生のまま取り出し、プロテオグリカンが抽出されるのです。

この軟骨部分は、軽く煮込むとやや弾力を残しつつ柔らかくなります。Ⅱ型コラーゲンやプロテオグリカンなどの成分が熱によって分解し始めているからです。さらに煮込むと(例えば圧力なべなどで煮込むと)、完全に分解してゼラチンやコンドロイチンなどの形でスープに溶けだします。そして、リン酸カルシウム層だけが残り、骨ごと食べることができるくらい柔らかくなってしまいます。実は、皆さんも、兜煮を食べながらプロテオグリカンを分解物として摂取していたりするのです。

北海道や東北地方の方にもっとわかりやすいのは、かすべ(エイ)の煮付けです。軟骨ごと食されていると思います。その中には、しっかりプロテオグリカンが含まれているのです。

この様な形で、プロテオグリカンは、皆さんの身近にも存在していた成分なのです。

 

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