2019.09.19(木)

第4回 加齢で量も減りサイズも小さくなるプロテオグリカン

軟骨やお肌の大事な構成成分であるプロテオグリカンは、加齢によって軟骨からもお肌からも減少することが知られています。プロテオグリカンも、コラーゲンなどと同じく、年を重ねることで減少する成分なのです。

最新の研究では、そのお肌のプロテオグリカンは、年を重ねることによって、1個の大きさを表わす指標:分子量も小さくなっていることがわかっています。特に、水分を貯えるプロテオグリカンの羽の部分が小さくなります。保水を担うプロテオグリカンが小さくなると、保水力も低下してしまいす。このようなプロテオグリカンが小さくなる点が加齢による肌の乾きの原因の1つになっているものと考えられます。

言わば、壊れていない高分子の極生プロテオグリカンは、赤ちゃん肌のプロテオグリカンであり、壊れていてサイズが小さくなっているプロテオグリカンは、お年寄りのプロテオグリカンなのです。当然、両者ではウルウルキープ力も異なってくるのです。

したがって、化粧品としてプロテオグリカンを用いる場合、お肌に纏わせるならば、赤ちゃん肌のプロテオグリカンの方がオススメなのです。

我々の研究では、1点、非常に面白い結果も示されています。従来のプロテオグリカンとサイズが8倍の極生プロテオグリカンの粘度(トロミ)の差です。なんと、従来のプロテオグリカンに比べて、極生プロテオグリカンの方が約3倍も粘度が高くトロミが強かったのです。この結果より、おそらく、極生プロテオグリカンの方が水分を貯える力やバリア機能が高いことが予測されます。

 サケ由来プロテオグリカンは、再生医療の研究でも注目されている素材です。現在、角質の増殖因子様作用もあり、傷の治りを速めるデータも示されています。今後、保湿に限らず、抗シワや創傷などのヒトデータも数多く出てくることでしょう。

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