2020.08.28(金)

「アーチャーラ・ラサーヤナ」という10個の指針

 前回は梅雨の過ごし方の注意点と消化力の「アグニ」についてお話しました。
 梅雨の時期は消化に良い食べ物を食べて、自分のドーシャの乱れを観察して過ごすことが健康に良い生活法になります。今回は、少し精神的な健康法をお伝えしたいと思います。


 私たちの元気の素である生命エネルギーを「オージャス」と言い、 2030 年頃にはイスラム教徒の数がキリスト教徒の数を抜いて世界一になると言われています。それどころか、いずれ世界の人口の3 分の1を占めるとまで言われています。


 つまりこれからの国際社会において、イスラム教徒の人達との交流がより活発になっていく事は容易に想像がつきます。それに伴ってハラールへの理解もまた国際社会を生きていく上で必要不可欠なものになっていく事は間違いないでしょう。


 「いきなりそんなことを言われても・・・」


と戸惑っている貴方。そんなに身構えなくても大丈夫ですよ。なぜなら、既に皆さん自身が気づかないうちにハラール的生活を送っているからです。


 前回こちらで書かせて頂きましたが、ハラールには健康的・清潔・安全・高品質・高栄養価であるという意味が込めオージャスを増やすには食事や行動など様々な方法があります。


 行動においては、「アーチャーラ・ラサーヤナ」という10 個の指針があり、アーユルヴェーダの哲学的な側面を感じることができます。(アーチャーラは行動、ラサーヤナは若返りという意味があります。)

 

「アーチャーラ・ラサーヤナ」という10 個の指針

 

①嘘を語らず、真実のみを話す。
②働くとき、休むときのバランスを大切にする。
③季節を感じ、季節に合った生活をする。
④健康的でバランスの取れた食事を心掛ける。
⑤人に施す(お金、食事、知識など、自分ができるもの)
⑥先祖に手を合わせ、自分の魂を見つめる。
⑦乱暴な行動をとらない。
⑧攻撃的なものや考えから遠ざかる。
⑨お酒や肉欲に溺れない。
⑩人を言葉や暴力で傷つけない。


 この10 個の指針を守ることができれば、病を遠ざけ、薬も必要のない健康的な肉体を持つことができます。


 しかしながら、いろいろな誘惑や悩み、心の弱さからたった10 個ですが、これを正しく実践するのは難しいかもしれません。
 まずは、意識するところから始めて、少しずつでも実践していくように目指してみましょう。


 とても当たり前の行動ですが、簡単にできるものから、時として難しいと感じるものもあるでしょう。

 この10 個の指針を頑張らずに自然と行動できればストレスからも解放され、オージャスが輝き始めることでしょう。


 アーユルヴェーダでは、日本語に訳すと生命哲学となり、まさしく哲学的な考えも知恵として教えてくれています。健康的な考えを持つことで、健康的な肉体を手に入れることができるのですね。

 


 これからも、アーユルヴェーダライフを楽しんでいきましょう。

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