前回は古典書のチャラカ・サンヒターから、秋の過ごし方をお伝えしました。
アーユルヴェーダは、インドやスリランカが有名ですが、日本でもできることが伝えられています。
今回もチャラカ・サンヒターより治療の4 本柱というお話をご紹介します。
治療の4 本柱とは「医者」「治療薬」「看護人」「患者」のことを言います。
そして、この4 本柱が必要な資質や条件が備わっていると、病気が治るとされています。
それでは、それぞれの必要な条件とはなんでしょうか?
「医者」の必要な資質や条件とは、優秀な理論的知識、豊富な経験、器用な治療技術、潔癖の4 事項であると説かれています。
「治療薬」の条件は、豊富に入手できる、効き目がある、薬剤の形状が多様である、不純物がない。この4 事項とされています。
「看護人」の資質と条件は、看護の知識、器用な看護技術、誠実、潔癖、がひる様な4 事項です。
最後に「患者」は記憶力が良い、指示を守る、恐れがない、病気の症状を全て伝える。これらが患者に必要な4 事項です。
治療の4 本柱のうち、特に「医者」が最重要と説かれています。
料理にも例えて、調理器具や燃料は必要不可欠だが、それらを使う料理人が最も重要なのと同じように、治療には医者が最重要なのです。
優秀な医者は病気を蜃気楼のように消すことができるが、無知な医者は軽症の病気を悪化させることもあると記されています。(日本アーユルヴェーダ学会・チャラカ・サンヒター翻訳より引用)
このように、治療の4 本柱は医者と治療薬、看護人、患者のそれぞれが協力して治療にあたっていくと考えています。
私たちが患者という立場になったと考えると、医者の話をよく聞き、指示を守り、医者を信用して、病状を詳しく説明すれば、良い治療が受けられると言い換えることもできるでしょう。
今の時代にもとても分かりやすく通じる話しをチャラカ・サンヒターには記されていますね。
これからも、アーユルヴェーダライフを楽しんでいきましょう。