2021.03.05(金)

地球環境に優しいハラール的、健康美生活 第8話

 昨年の11月、奈良県立医大から市販のお茶に新型コロナウイルスを無害化させる効果があるという発表がされました。あくまでも基礎研究の段階であり、人体への効果や検証はまだこれからだそうですが、市販のお茶とコロナウイルスを試験官の中で混ぜて経過観察をした実験結果に基づいているそうなので、もしかしたら今後は、食事の際にお茶を飲むことによって感染リスクを下げることができる・・・なんていう世の中になるのかもしれませんね。

 

 お茶に含まれるカテキンは、これまでもウイルスや細菌に対する殺菌や感染予防に対して高い効果があることは知られています。もし、その効果がコロナウイルスに対してもきちんと検証がなされるのであれば、食材としての茶葉の魅力以上に健康素材としての魅力・付加価値が高まっていくことになるでしょう。そうなっていけたら、茶葉の一大生産地である静岡を拠点に活動している私にとっても、嬉しい限りです。

 

 お茶に限らず、古くから体にいいと言われている食材は沢山あります。長い時間をかけて、人々が実際に口にして検証してきたそれらの食材は、現代では考えられないくらいに栄養が不足して体力が落ち込んでいたかつての日本人にとって、厳しい冬の季節を乗り越えるのに欠かせないアイテムだった事は想像に難くありません。

 

 コロナウイルスはインフルエンザと違い、気温や湿度が高くなっても死滅しないと言われており、年間を通して感染しております。しかし、冬に入り更に感染に拍車がかかっているのは、寒さによる免疫力の低下やコロナ以外のウイルスや細菌の影響という要因も複雑に絡んでいることは容易に想像がつくと思います。

 

 決定打になりうる薬が出回るにはもうしばらくの時間が必要です。夏と異なり、いたずらに換気ばかりに意識を向けていると、冷やしすぎによる体調不良という弊害も無視できません。こんなときだからこそ、昔から言われている体を温める食材に目を向けて体の内部から温めることによってこの冬を乗り越えていくというのはいかがでしょうか?

 

 体を温める食材となると、生姜やごぼう、人参などの根菜類、また果物類では寒い地域でとれるリンゴやぶどう、肉類では鶏や羊の肉なども良いと言われています。ちょっと検索するだけで、多種多様な食材があることがお分かりいただけると思います。皆さんがちょっと意識するだけで、特に無理な制限をすることなく体を温める食材を口にすることが可能なのも現代ならではですよね。

 

 一方で、食の安全性という点も無視できません。どんなに体を温める食材と言っても、農薬まみれ抗生物質まみれの食材では、体にいいはずの食べ物がかえって悪影響を及ぼすことになり本末転倒となりかねません。かといって一つ一つ食材を吟味するとなると大変な労力です。

 

 幸いなことにこれらの食材や食材を加工したお惣菜類にもハラール認証を取得しているものが数多くあります。食の安全を担保する一つの指標として、ハラール認証を取得している食材を積極的に活用するというのは、忙しい現代社会に生きている私達の「美と健康と時短」の選択肢として大変有効ではないでしょうか。

 

 「古来からの食の知恵」と「安心安全という認証基準」の2つを活用することで、コロナ禍で閉塞感が漂う今こそ、少しでも美味しく少しでも安全に、そして少しでもポジティブに日々の生活を楽しんでいきましょう♪

 

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