2021.05.10(月)

地球環境に優しいハラール的、健康美生活 第10話

 今年もお花見ができないまま、桜前線は無情にも本州を通り過ぎ北上を続けていますね。ワクチンが徐々に浸透しているとはいえ、まだまだ油断大敵。今年のGWも昨年同様に盛り上がりに欠けてしまうのは致し方ないのかもしれません。さらなる拡大を防ぐためにも、ぐっと我慢して共に乗り越えていきましょう。

 

とはいえ、じっと我慢ばかりもしていられません。GW明けの大きなイベントと言えば母の日です。これならば、オンライン生活にも慣れて、多くの人たちが画面越しに感謝を伝えられるのではないでしょうか?

 

日本における母の日が、実は3月6日だったとご存知ですか?昭和6年に大日本連合婦人会という団体が、昭和天皇の皇后(香淳皇后)の誕生日である3月6日を母の日と制定したそうです。残念ながら、その時は国民に定着せず、戦後アメリカにならって、5月第2日曜日になり、それが今の母の日として定着したのだそうです。ただ昭和12年には、既にお菓子メーカーの森永が5月8日に豊島園で「森永母を讃へる会」を主催していたそうなので、必ずしも戦争で負けたから・・・というのが全てというわけでもなさそうです。

 

日本国内におけるバレンタインデーやホワイトデーが定着する影でお菓子業界が頑張っていたのは有名な話ですが、母の日についてもお菓子メーカーが一役買っていたなんて面白いと思いませんか?

 

お陰で?という言い方が正しいかわかりませんが、出会いや別れがとかく多いこの時期に、毎月のように想いや感謝を伝え合うイベントが続くので、普段なかなか想いを伝えることが苦手な日本人にとっては、「きっかけ作り」と言う意味では、とても有り難いことだと思います。

 

母の日の定番アイテムといえばカーネーションです。これ自体は(アメリカの母の日の由来となったといわれている)母親への追悼式にカーネーションを贈ったことがきっかけだと言われています。私も子供の頃はお小遣いを握りしめて、お花屋さんに走り、お小遣いとカーネーションを交互に見ながら、何本買えるか?と一生懸命考えていたことが昨日のことのように思い出されます(笑)

 

世界に目を向けると、(5月第2日曜日が目立つものの)年間を通して世界のあちこちで母の日が決められています。ではイスラム圏ではどのように考えられているのでしょう?

 

 

国によって細かい違いがあるかもしれませんが、基本的には「両親への孝行」は神への崇拝とともに最も重要なことであると言われています。つまり記念日に感謝を伝えることはいわずもがな、感謝の言葉を伝え、孝行するのはとても大切なことなので、記念日に限らず当たり前の日常のこととして定着しています。私のムスリムの友人も、(自分のことを後回しにしてでも)母親に喜んでもらいたいと考え行動している人ばかりです。なので、記念日があることを良いことに、「母親への感謝は母の日に(だけ?)伝えよう」とついつい考えがちな私は、友人たちの姿を見るたびに反省しきりです。

 

とはいえ、記念日というきっかけに甘えてきた私が、いきなり毎日感謝を伝え、行動するというのもいささか面映いものがあるのは否めません。せめて日常の会話くらいは親子喧嘩に発展しないように心穏やかにしていこうと思います(笑)

 

ムスリムの友人たちに遠く及びませんが、普段の自分を見つめ直すいい機会と考え、いずれは、「お母さん、いつもありがとう」が日常の中で自然に言える自分になりたいと思っています。でも自分の娘には「親への感謝が足りないのよね」とつい小言を言っちゃうことは内緒です(笑)

 

 

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