2021.08.17(火)

地球環境に優しいハラール的、健康美生活 第13話

 突然ですが、皆さんは最近「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」という言葉を見かけたり耳にしたりすることはありませんか?

 カラフルなバッジを見たことがある、名刺交換したらロゴが入っていた、そういえば投資先の選定の目安にもなっていたような…etc。皆さんの記憶や意識に何らかの形で根付いているのではないでしょうか?

 

 SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。世界規模で経済・環境・社会の課題をカバーして明るい未来に向かって発展していきましょう(明るい未来になれるような発展の仕方をしていきましょう)という理念のもと、それを叶えるための17の目標、そしてその目標を実現するために設定された169のターゲットの総称をSDGsと言います。

 

 詳細については割愛しますが、世界中の国々が解決すべき何らかの課題を抱え、取り組んでいる以上、私達も無関心というわけにもいきません。だからといっていきなり経済や社会の問題について考えろと言われても…。正直ハードルが高いですよね。

 

 ではもう少し身近に、SDGsの「S」であるサスティナブル。この言葉を使ったサスティナブルファッションについて考えてみましょう。これは、衣類の分野で生産~着用~廃棄のプロセスの中で、地球と人に優しい取り組みのことを指します。

 

 大量生産による安値販売。結果として「つい買っちゃったけど着ない」、「耐久性が低く長持ちしない」、「安くするために生産拠点を途上国にする」、「再利用よりも廃棄」・・・。物や人、何より地球に優しくないサイクルで推移しているのが衣類業界の現状とするならば、「必要なものだけ買う」,「生産者の健康にも優しい素材を扱う」、「リサイクルを心がける」ようにしていくのがこれからの衣類業界に求められていることなのではないでしょうか?

 

 その一例として上げられるのが「オーガニックコットン」です。いわゆる有機栽培で作られた綿は、化学肥料や農薬を使わないため、環境負荷、健康負荷を極力低く抑えることができ、当然生産者の体にも優しいとされています。また児童労働禁止など各国の厳しい審査をクリアして認定されているので、SDGs的観点から言っても、大変メリットの大きい素材と言えるでしょう。

 

 元来、コットンは肌に優しい素材として知られていますが、「オーガニックコットン」となると肌だけでなく生産者や地球環境に優しく、更には(長く着られるように)しっかりと作られた衣類を長く愛用することによってお財布にも優しくなるのです。

 

 「ハラールって聞くとなんとなく自分に関係ないかも・・・と思われやすいですが、実は結構身近なところで気づかないうちに実践していることがあるんですよ」と理解してもらうのがこのコラムの目的の一つですが、SDGsについても同じことが言える気がしています。

 

暑い夏を乗り越えるために、肌に優しく安心安全な素材を使った衣類を選ぶ。

 

 皆さんが普段行っていることが、気づかぬうちに地球のため、見知らぬ海外の生産者さんの健康のため、貧困の救済のため、更には子どもたちの明るい未来のために繋がっているとしたら素敵なことですよね。

 

 いつもよりもちょっと良いものを手にしたときの満足感。これまで以上に満喫してみませんか?

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