前回は2 種類の医者、いわゆる良い医者と悪い医者の見分け方についてご紹介いたしました。
自分が病気になったら、だれもが良い医者に診てほしいと思うのは当然のこと。
今回は、自身の「カルマ」についてご紹介いたします。
もしかしたら、良い医者や悪い医者にあたるのも「カルマ」が影響しているかもしれません。
「カルマ」はサンスクリット語ですが、日本語に訳すと「業」となります。
宿業と言った言葉を聞いた方もいるかもしれません。
「業」とは、何らかの行為があって、行為に見合った結果を表します。
良い行為をしたら良い結果が得られ、悪い行為をしたら悪い結果が得られるといった、因果応報の法則をカルマと捉えても良いでしょう。
また、アーユルヴェーダでは、魂は死んだ後も再生し、新たな生がスタートした時も(輪廻転生)カルマは引き継ぐと考えています。
そのため前世の魂の記憶、「カルマ」が今世においても大きく影響すると考えられています。
人は生まれながらに平等ではありません。
裕福な家庭に生まれる人も、そうでない人も、また健康に生まれる人も、そうでない人も、といったように、なぜかしら生まれた時から個人の環境も、体質も異なります。
また、不思議と運が強いと感じる人、宝くじが当たったり、偶然に良い出会いがあったり、
また逆に、自分に過失があるわけではないのに、トラブルに巻き込まれたり、事故にあったりと、
理由が分からないけれど、幸せ・不幸せの差を感じる時があるでしょう。
そういった時は「カルマ」が影響していると考えられます。
日本語でも、宿業が深いなどと表現したりします。
では、「カルマ」は絶対的な宿命論のようなものになるのでしょうか?
過去世に取った行動で現世が決まっているなら、もうどうにもならないのでしょうか?
ありがたいことに、アーユルヴェーダでは、基本的には宿命論を用いていますが、絶対的宿命論ではありません。
自身のカルマを感じることで、修正したり、回避したりすることが可能とされています。
まず、自身に記憶がなくとも、「カルマ」というものが存在し、その影響で色々なことが起きていて、
また現世の行動が「カルマ」となって魂に記憶され、今世において結果が出る場合もあれば、
来世で結果が出るかもしれないと、真摯に「カルマ」を受け入れ、向き合っていくことが大切です。
では、次回もう少し「カルマ」について掘り下げ、過去世の「カルマ」を修正するための方法などをお伝え致しましょう。
自分の生まれた意味を知って、これからも、アーユルヴェーダライフを楽しんでいきましょう。