
前回は「カルマ」についてご紹介いたしました。
何らかの行為が結果となって現れる事、それは魂に記憶され、前世から今世に、また来世にも引き継がれるということをお伝え致しました。
少し、宗教的なニュアンスがありますが、アーユルヴェーダは直訳すると「命の哲学」という意味になり、命そのものについて深く探求しています。
その中で、「カルマ」は避けては通れない、大切な法なのです。
良い行為を行えば、良い結果に、
悪ければ、悪い結果にとなるのはなんとなく理解できるでしょう。
カルマとまで言わなくても、日常の行動でも、悪いことをすれば罰が当たると、昔から子供の教育に親がよく教えたものです。
そこからも、現世において、良い行いをする事はとても大切です。
「カルマ」は魂に記憶されるため、いつその結果が出るか分かりません。
今世か、来世か・・・
幸せな人生を歩みたいなら、良い行動をとることが良いカルマに繋がるのは当たり前のことです。
では、自分の記憶にない過去世が影響しているのか、なにかしら良くないことが起きると感じる方はどうして「カルマ」を修正したら良いのでしょうか。
アーユルヴェーダでは、人生は修行と捉えています。
そのうえで、辛いことが起きた時、それが「カルマ」だと自覚し、過去世の行いを今世で修正するために、困難を避けずに、乗り越えることを勧められています。
そして、人の役に立つ行動は良いカルマとなるため、悪いカルマを消すためにも人の役に立つ行動を率先して行う。
誰かに言われる前に、自ら人の役に立つ行動をとることがカルマの修正となって、今世のカルマを軽くしたり、来世に良いカルマとして積み重ねていくことができると考えられています。
宗教か、道徳のようなお話しですが、何度もお伝えしているように、
アーユルヴェーダは命の哲学であるため、命そのものを大切に、輪廻転生も視野に入れて、
今世の幸せだけでなく、過去世のカルマの修正、そして幸せな来世の為の行動を教えてくれています。
今さえ良ければ良いという考えはアーユルヴェーダ的ではありません。
アーユルヴェーダは宇宙と、そして人とも全て繋がっているため、
自分の事だけでなく、他の人の為、地球の為、宇宙の為、
そして過去世の為、来世の為に良いカルマを積んで行くことが世界中の幸せにつながると考えています。
大きなお話しになりましたが、日々の小さな行動に、嘘のない正しい行動を意識して、そして人のお役に立つ事が良いカルマとなっていきます。
自分も人も大切にして、これからも、アーユルヴェーダライフを楽しんでいきましょう。