2022.01.27(木)

地球環境に優しいハラール的、健康美生活 第19話

 2022年がいよいよ始まりました。コロナ問題が国内で取り上げられるようになってから約2年。今年こそは、平穏な日々を取り戻したいものですね。皆さんは今年をどんな1年にしたいと思っていますか?

 

 今年最初のテーマは「ファッション」です。皆さんはイスラム圏のファッションというと何を思い出しますか?「ヒジャブ」や「アバヤ」に代表されるように髪や肌、体型を覆い隠すものを真っ先に思い出す人が多いのではないでしょうか?同時に「戒律が厳しそう」、「宗教的でなじまない」・・・等のイメージが紐づいてしまっている人も少なくないかもしれません。そういう意味では国内においては、まだまだ認知度は決して高くはないと言えるのかもしれません。

 

 一方、世界に目を向けると一流ブランドの多くがムスリムファッションの分野に参入しています。それはなぜか?理由は色々とありますが、やはりマーケットの大きさです。イスラム教信者は2030年にはキリスト教信者を抜いて世界一の規模になるといわれ、いずれは世界人口の3割を占めるといわれています。そして次にあげられるのが、多様性を受け入れる土壌が出来上がった点ではないでしょうか?

 

 特に注目を集めているのが「ジェネレーションM」と呼ばれている現在20代・30代の若いムスリムたちのマーケットです。この世代は、これまでの黒を基調としたものにとらわれず、ファッションアイテムとして積極的に楽しんでいます。もちろん、「肌の露出を控える」、「体のラインを分かりにくくする」という基本的なルールは守っています。彼らが経済力を持ち、自由な発想と宗教の教えの両立を積極的に図ることで、この分野のマーケットが急速に拡大しています。

 

 さらに興味深いのが世界各国の「ジェネレーションM」世代のムスリム達は、各国の文化との融合も楽しんでいる点が挙げられると思います。日本で言うなら「ヒジャブ+和装」です。インスタグラムなどで検索すると、「ヒジャブ+和装」の画像が結構出てくるのがお分かりいただけるのではないでしょうか?

 

 これは逆(和装側)から見れば、これまでマーケットになりにくかったムスリムもマーケットとして成立する可能性がある事を意味していると思います。ヒジャブに合う和装。アバヤのように着こなせる和装。ちょっと想像しただけでも、「あ!いけるかも!」とワクワクしてくるのは私だけではないと思います。

 

 コロナの影響でインバウンドのマーケットがことごとくダメージを受けました。それによって国内におけるムスリムのマーケットも成長に急ブレーキがかかりました。しかし、このように確実に新しいマーケット、新しい価値観が生まれ育っていることは素晴らしくもあり、それを次のチャンスとして積極的に生かしていきたいところだと思います。

 

 皆さんの今年の目標の1つに、是非「ヒジャブ+和装」のような新たな装いへのチャレンジも組み込んでみてください。新しい試みから出会える新しい自分、新しい価値観に気付けるかもしれませんよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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