2022.08.31(水)

アーユルヴェーダとインド神話の神々の妻②

 前回は、インド神話の3 大最高神の一人、「ブラフマー」の妻、「サラスヴァティ」についてご紹介しました。

 

 

 今回は最高神の一人、「ヴィシュヌ」の妻、「ラクシュミー」についてご紹介します。

 

 

 「ヴィシュヌ」は太陽の輝きを持つ繁栄の神として大変人気の神様で、ヴィシュヌは何度も生まれ変わり、その都度、魅力的な姿として、人気を集めています。

 

 

 そんな人気の神様の妻「ラクシュミー」も大変魅力的な女神として愛されています。

 

 

 「ラクシュミー」の誕生はとてもドラマティックです。神々が、不老長寿の薬「アムリタ」を作るために、海をかき混ぜました。これを乳海攪拌といいます。

 

 

 その際に、霊薬「アムリタ」とともに誕生したのが美しい女神「ラクシュミー」です。あまりに美しい「ラクシュミー」に様々な神や、神に敵対する魔族達までも求愛しました。

 

 

 沢山の求愛から選んだのは「ヴィシュヌ」でした。

 

 

 「ヴィシュヌ」の左ひざは妻が座る場所であり、「ラクシュミー」自ら左ひざに座って妻となりました。

 

 

 二人は大変仲睦まじく、「ヴィシュヌ」は何度も姿を変えて生まれ変わるのですが、そのたびに、「ラクシュミー」も「ヴィシュヌ」が愛する相手として生まれ変わっていきます。

 

 

 例えば、「ヴィシュヌ」が「クリシュナ」という幸福に導く牛飼いの少年に生まれ変わったときは、「クリシュナ」が愛した「ラーダ」という少女になり、英雄の王子「ラーマ」に生まれ変わったときは、最愛の「シータ姫」として誕生します。

 

 

 このように、何度ヴィシュヌが生まれ変わってもその都度、愛するパートナーとしてラクシュミーも生まれ変わっていくほど、二人の絆は深いものでした。

 

 

 愛を貫く「ラクシュミー」は美と幸福、豊かさの神として信仰を集めています。

 

 

 その美しい姿は、蓮の花に乗り、4本の手のうち、2本の手には蓮の花を持ち、他の手には壺を持ち、その壺から沢山の金貨が降り注いています。

 

 

 仏教では、「ラクシュミー」は「吉祥天」と呼ばれ、幸福の女神として愛されています。

 

 

 今回のお話しはいかがでしたでしょうか。

 

 

 これからもアーユルヴェーダの古典書に書かれたおとぎ話のような神話をご紹介していきます。一緒にアーユルヴェーダを楽しんでいきましょう。
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