2022.09.30(金)

アーユルヴェーダとインド神話の神々の妻③

今回もインド神話の3 大最高神の一人、「シヴァ」の妻、金色の肌を持った美しい女神「パールヴァティー」についてご紹介します。
 
 
「シヴァ」は破壊と再生の神、吉祥の神として、インドでは大変人気の神様です。シヴァの最初の妻「サティー」の生まれ変わりがパールヴァティーと言われています。シヴァはサティーをとても愛していました。ところがサティーの父はシヴァのことを認めていませんでした。父から冷たくされるシヴァを見て、サティーはシヴァに申し訳なく思い、自ら命を絶ちます。そのこと知ったシヴァは激怒し、父を殺してしまいます。そしてサティーの亡骸を抱きしめ悲しみに暮れているところを「ヴィシュヌ」に戒められます。怒りにより父を殺めてしまったことに反省し、シヴァは山にこもり修行を始めます。
 
 
シヴァが山にこもっている間に、世界は魔物が現れ混乱します。「ブラフマー」が、「シヴァとパールヴァティーの子供が世界を救う」と予言します。
 
 
そこで、仙人たちは、シヴァのもとに、パールヴァティーを送り、愛の女神「カーマ」に愛の矢を放つように指示しますが、シヴァはそれに気づき、「修行の邪魔をするな!」と一喝します。パールヴァティーは修行に励むシヴァに認めてもらうために、自ら修行に励むようになります。そしてシヴァに「シヴァ以外の男性には触れない」と誓いを立てます。辛い修行をけなげに頑張るパールヴァティーを見て、シヴァは彼女の心を試します。老人に化けて、彼女にシヴァの悪口を言いますが、パールヴァティーはその悪口を無視してシヴァをかばいます。また、別の日に、修行僧に化けて、川でおぼれるふりをします。可哀そうな僧を助けるために、パールヴァティーは男性には触れないという誓いをやぶり、僧を助けました。シヴァはパールヴァティーのけなげで優しい心に打たれ、彼女を妻とし溺愛しました。妻にしてからは常にシヴァの傍らにパールヴァティーがいて、とても仲睦まじく、ガネーシャとスカンダという子供にも恵まれます。パールヴァティーはヒマラヤの山の神の娘で、ガンジス川の女神「ガンガー」の姉とも伝えられています。
 
 
もともとは黒い肌でしたが、修行に励むパールヴァティーを、ブラフマーが哀れに思い、美しい金色の肌に変えました。
 
 
仏教では「シヴァ」の「大自在天」の妻として、「大自在天妃」と言い、白い牛にのり、手には蓮の花を持っています。
 
 
今回のお話しはいかがでしたでしょうか。
 
 
これからもアーユルヴェーダの古典書に書かれたおとぎ話のような神話をご紹介していきます。一緒にアーユルヴェーダを楽しんでいきましょう。
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