2022.11.28(月)

地球環境に優しいハラール的、健康美生活 第29話

 最近、「チルする」という言葉をよく耳にします。SNSでも「チルする」というワードを投稿している人をよく見かけますし、コンビニでも「チル」を名称に用いたドリンクが売られたりしています。

「チルする」は、英語で「落ち着く」や「リラックスする」意味の「chill out」がもとになっている言葉で、「落ち着く行為」、「リラックスする行為」をすることを「チルする」と表現しているそうです。特に親しい友人や身内同士での行為によく用いられるそうです。

 

 「chill out」には、それ以外に「冷静になって」という意味で使うことも含まれており、シチュエーションによって意味合いが変わりますが、双方に言えるのはアクティブにエネルギーを発散するよりも、ゆったりとした時間の流れを楽しむ(楽しもうとする)意味合いが込められているようです。

 

 日々変化する社会情勢やストレスから解放され、心安らげる場所を求めている人が増えていることが、「チルする」という表現が広く浸透している一因なのかもしれませんね。そういう意味では、近年ブームになっているキャンプやサウナも「チルする」ことに繋がっていると思います。

 

 「チルする」アイテムとして人気が高まっているのが「シーシャ」という中東発祥の水たばこです。以前から国内でも楽しめる場はありましたが、インバウンド需要の高まり、新しい癒しのスタイルへの注目度の高さ等から飲食店での取り扱いのみならず、シーシャ専門店も増えています。通常の紙巻きたばこと違って、甘い香りや豊かな風味が楽しめるとあって、普段タバコを吸わない人にも人気だそうです。

 

 国によって楽しみ方や作法が異なりますが、日本では1人もしくは仲間2~3人程度で、1時間くらいかけて、ゆっくりと楽しむのが主流です。読書をしながら、お酒を飲みながら、仲間と談笑しながら楽しむ時間は、最高の「チルタイム」なんでしょうね。

 

 最近は、「モバイルシーシャ」や「ポケットシーシャ」のように持ち運べる電子タバコスタイルのシーシャも人気を集めています。本来のシーシャは、「少々大きめの器具を使う」、「たばこの葉っぱを用いるのでニコチンなどの成分が含まれている」などのネガティブ要素もあり、それがハードルとなる面もありました。しかし、持ち運べるタイプのものは、「気軽に携帯可能」、「ニコチンやタールがゼロで安心」、「煙が水蒸気で匂いがつかない」、「色々なフレーバーがそろっている」などが人気となって、若い人を中心に利用の輪が広がっているようです。

 

 その日の気分に応じて、甘い香りやスッキリとした風味を楽しめるのは良いことですし、身体への影響がないのはとても喜ばしい事ではありますが、伝統的なシーシャとは一線を画している点は否めません。

 

 コロナ明けで多くの国々との交流が活発になってきました。外国の方からシーシャの楽しめるお店を尋ねられた時に、ニヤッと笑ってポケットからモバイルシーシャを出しても、キョトンとされるだけですよ。ご注意くださいね(笑)

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