2023.03.31(金)

アーユルヴェーダと古典書の神々

前回は西遊記の孫悟空のモデルとも伝えられている「ハヌマーン」についてご紹介しました。
 

インド神話に登場する神々は、とても魅力的です。
 

また、アーユルヴェーダの古典書にも沢山の神々が登場します。
 

以前ご紹介した古典書「リグ・ヴェーダ」の中は、「インドラ」を神々の王としてあがめた賛歌がなんと4 分の1も記され、最も愛されている神様でした。
 

そのほか、「ブラフマーナ」や「ラーマーヤナ」などの古典書にも登場しています。
 

「インドラ」はもともと、アーリヤ人(白人)をモデルに神格化されたと言われています。
 

神々の王と伝えられるだけあって、その神通力や性格はすさまじく、雷や天を動かし、大地に水の恵みを与えたとされています。
 

軍神としても活躍し、沢山の魔物と壮絶な闘い繰り広げ、神の酒「ソーマ」を飲んで、鋭気をやしない、豪放磊落なその気性は人々に愛されてきました。
 

容姿は大きな体で、髪も髭も皮膚も全身が茶褐色に輝いています。手には金剛の杵と弓、剣を持ち、白い象に乗っています。
 

圧倒的な力を持っていた「インドラ」ですが、ヒンドゥー教の時代にはその影は薄くなり、三大神のヴィシュヌやシヴァ、ブラフマーが「インドラ」に変わって力を増してきました。
 

「インドラ」日本においては、仏教の守護神である帝釈天の姿をしています。帝釈天は、私たちにもなじみのある神様ですね。
 

アーユルヴェーダは仏教伝来とともに、日本に伝わってきました。
 

同じように、アーユルヴェーダの古典書に登場する神々も、日本の中で、また違った名前で、仏教にも登場していることを考えると、私たちは、知らず知らず、昔からアーユルヴェーダに触れていたんですね。
 

以前、紹介した「ブラフマー」は日本では梵天と呼ばれています。
 

梵天(ブラフマー)と帝釈天(インドラ)はよくセットで紹介されることが多く、インド神話では世代交代していますが、仏教では二人の偉大な神が、今でもともに信仰を集めています。
 

今回のお話しはいかがでしたでしょうか。
 

これからもアーユルヴェーダの古典書に書かれたおとぎ話のような神話をご紹介していきます。一緒にアーユルヴェーダを楽しんでいきましょう。
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