2024.02.29(木)

アーユルヴェーダ学会の研究総会④

今回も前回に引き続き、第45回アーユルヴェーダ学会研究総会について報告いたします。
 

さて、おおらかに見えるアーユルヴェーダですが、食べることには、沢山のルールがあります。それを、「食の規定」としています。
●食事から、最大限の栄養を摂り、健康と幸福を得る。
ただ単に、食を取るだけでなく、幸福な気持ちになることも目指しています。
 

●適切な消化、吸収、同化、老廃物の生成のため。
食事から身体が作られているという考えです。
 

●最適なアグニ(消化の火)を維持し、アーマ(未消化物)の形成を防ぐ。
アーユルヴェーダでは、消化の力を「火」=アグニと言い、その力を維持し、未消化のものを作らないことが健康的と考えています。
 

●ドーシャのバランスを保つため
アーユルヴェーダでは、ドーシャの体質チェックから自分の体質のバランスを保つには食事が大切であると考えています。
 

●体組織の調和を得るため
健康な身体は身体組織が正常に生成され、働いてくれます。
 

●食べ物は神様への捧げもののように摂るべき。
私たちの命そのものはとても尊いのです。その命を繋ぐ「食事」は大切な行為です。そのため、食事中は食事に意識して、
■食に関する批判をしない
■会話をしない
■ながら食べをしないなどのルールがあります。
「食」に関して、アーユルヴェーダではとても深く向き合っていることが「食の規定」からも見えてきますね。
さて、ここからかなり大事なお話になります。
 

アーユルヴェーダDrによるかなり、深い内容なので、全てをお伝えするのは難しいですが、少し絞ってお伝えさせて頂きます。まず、
食の八規定とは
■食の質
■固有の質(20のグナ)
■食品の加工
■食べ合わせ
■量
■生産地
■時間
■食事のルール
 

これらに関して色々と細かく掘り下げられています。その中で、食の加工についても解説されていました。まず、なぜ食品を加工するのか?
それは、消化吸収をよくするため。本来の質を高めるため。逆に加工しすぎるのは良くないとされています。
 

加工の種類には、水を加える(薄める、漬ける、ゆでる、煎じるなど)
加熱調理(焼く、ゆで、ソテー、炒める、圧力調理など)
電子レンジや再加熱は良くないとされています。
洗浄(洗うことで有害な物質を除く)攪拌(かくはん)(食物をより小さくする)
 

例えば、ヨーグルトは重たい性質で、炎症を起こしやすいですが、攪拌してラッシーにすると軽い性質で、鎮静作用に代わります。
 

調理器具も大切です。粘土、銅、鉄か青銅、銀などの調理器具がオススメです。鉄製の調理器具や食器はヘモグロビンを増やすとも言われています。
また、プラスチック、アルミ、テフロン加工の調理器具や食器は避けた方が良いとのことです。私自身、テフロン加工のフライパンを愛用していましたが、次の買い替えの時は鉄のフライパンに変えようかと思います。特に、アルミ鍋などは、あまりよくないようです。アルミは熱に弱く、少しずつ溶け出したものを私たちは知らず知らず食べてしまいます。それらは消化できず、アーマとなって身体に蓄積されて、病気の原因にもなります。
 

食材にこだわるだけでなく、調理機器具も見直す必要がありますね。
 

食は毎日欠かすことができません。今一度見直すことが大切なのかもしれません。これからも一緒にアーユルヴェーダライフを楽しんでいきましょう。
TOPに戻る