2017.03.16(木)

ドラッグストア業界は2025年までに10兆円! 「健康サポートドラッグ」や「ドラッグストアコンシェルジュ」の認定も まもなくスタート! ~JAPANドラッグストアショー・プレ開催~

日本チェーンドラッグストア協会 宗像守事務総長
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野 和泉雄一教授
機能性表示食品メーカーのブース群

 

 3月17日~19日まで幕張メッセで開催される第17回JAPANドラッグストアショー。その前日は一部の展示場をプレ開催として関係者や事業者に開放、事業者向けのセミナーも開催された。昨年から始められたこの取り組みは業者間でゆっくり商談ができるということもあって好評で、今年は昨年の1.5倍の企業が1日早くブースを開けた。

 

 そして会場では特別セミナーが開催され、「次世代ドラッグストアビジョンと業界支援事業の全容~顧客満足を実現する健康サポートドラッグにシフトせよ!」と題した講演で日本チェーンドラッグストア協会事務総長の宗像守氏が登壇した。6.5兆円産業に成長したドラッグストアが次に10兆年を目指すためには大きな転換を図る必要があり、その旗印が「街の健康ハブステーション」。つまり健康のことで悩んだらドラッグストアに行けばなんでも解決してくれるという機能を持つことが重要であるとした。そして、それに関しては全てのコンテンツを店舗が持つ必要はなく、店舗にないもの、自分の手に負えないものは適切な場所、適切な人に橋渡しする能力が大切として、ドラッグストアコンシェルジュ制度をスタートされることも発表、その概要も説明した。さらに街の健康ハブステーションを実現させるために、第1ステップとして次世代ドラッグストアビジョンで実施項目と基準を決定し、第2ステップとして「健康サポートドラッグ」としての認定を受け、第3ステップとして健康相談をマルチに解決できるコンシェルジュを育て、そして最後に第4ステップとして業界をあげてサポートパートナーとの支援事業を強化し、1社で解決困難な事項も業界全体で様々な事業者と連携して支援していくという基本的な方向性を打ち出した。

 

 健康サポートドラッグ認定までには大きく分けて2つの流れがあり、1つはドラッグストア店舗として満たすべき基本的な条件をクリアすること、そしてもう1つはドラッグストアの健康サポート店舗として満たすべき条件をクリアすることとなる。この2つの条件をクリアした店舗が企業により日本チェーンドラッグストア協会に申請され、これを日本チェーンドラッグストア協会が日本ヘルス協会に推薦する。これを受けて日本ヘルス協会が審査を行い、健康サポートドラッグと認めると晴れて「健康サポートドラッグ」となり、日本ヘルス協会のホームページにも掲載されることとなるとのことだ。

 

 続いて行われた特別講演では「高齢者の命を守るオーラルケアの秘訣~歯周病ケアとイオン歯ブラシの驚きの効果~」と題して東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野の和泉雄一教授が登壇。オーラルケアについて、生活者、特に高齢者が求めるこれからのニーズと果たすべき役割ついて講演した。歯周病は学童期から始まっており、放置すると壮年期、中年期に罹患率が高くなって重症化し、循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病の罹患率も同時に上がる事実を臨床試験結果を元に紹介しながら解説。歯周病の予防、治療、管理は口腔内だけでなく全身のヘルスプロモーションにつながるとの認識を示した。

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