2020.02.19(水)

日本企業の中国輸出へのニーズ拡大を視野に新たなサービスを開始 〜中国への健康食品輸出をサポート〜

中国のパートナー企業「Beijing Olijin Trading Co., LTD」社長(左)と広東省ヘルスケア食品職業協会担当者

 ナチュラリンク(本社福岡県福岡市、電話092-738-5938、石関剛社長)は、主力事業である健康食品OEMに加えて新たなサービスとして、美容・健康関連商品を持つ販売会社、メーカー向けに中国市場へアプローチするためのコンサルティングサービスを開始した。

 現地の貿易会社「Beijing Olijin Trading Co., LTD」(以下Olijin社)をパートナー企業として提携し、現地の関連法規を含めたリアルタイムな情報および市場ニーズを提供し、日本企業が常に頭を悩ます通関や原材料の使用区分、健康食品/化粧品の登録申請などの懸念事項をクリアし、中国輸出をスムーズに行うサポートをすることを目的としている。

 まず、中国に食品/健康食品の輸出を検討する場合、カテゴリとして4つに分けられる、1つは保健食品(通称ブルーハット)、2番目に同じく保健食品であるものの、主原料がビタミン/ミネラルに限定されているもの(通称オレンジハット)、3番目に越境EC、4番目に一般食品である。2番目は日本の栄養機能食品ないし機能性表示食品に近いかもしれない。

この中で、最もハードルの高いのがブルーハットで、初期費用として多額のコストと登録まで3-5年程度の時間がかかると言われている。次にオレンジハットだが、ブルーハットよりは安価なコストと10カ月~2年程度の時間がかかる。3番目の越境ECは保税倉庫モデルともいわれ、盛んになってはいたが今年1月に中国で「中華人民共和国電子商務法」が可決され、中国向け越境ECで販売する場合、「今後さらに税関が厳しくなってくる(Olijin社)」と見通しは明るくはない。また、マンパワーが必要なことも否めない。そこで最後にご紹介したいのが一般食品としての輸出である。

今まで、カプセルや打錠などは剤型で食品として認められず日本から輸出NGといわれてきたが、実際にOlijin社ではスティックタイプのうこんゼリーやシルマリンオイル、魚油、グレープ種子油のソフトカプセル、カラマツエキスの打錠品などを輸入しており、最近では通関するうえで形状よりも中身の成分が重視されている。

クライアントから〇〇という製品を輸出したいと相談を頂いた場合、手順として①原材料及び配合処方の確認、②ラベルの確認、検査、③書類準備、④輸出、税関検査、⑤中国市場で販売という流れになる(図1)。①から③までの内容は、クライアントからの情報を基に同社とOlijin社共同で行い、実際の輸出はクライアント企業もしくは同社で行う。

 なお、禁制区域である関東甲信越10都県(福島、宮城、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、新潟、長野)で製造されたものについては、2019年10月31日現在、まだ中国への輸出が認められていないため、他県で製造されたものに限定される。

 Olijin社から提供される市場ニーズに照らし合わせて、同社が日本国内で見合った商材をリサーチ、提案する形で従来動いていたが、Oligin社は、広東省ヘルスケア食品職業協会(Health Care Food Profession Association of Guangdong Province)、雲南省ヘルスケア食品職業協会(Health Care Food Profession Association of Yunnan Province)とも連携しているため、協会傘下の企業に向けて商品紹介または米国又は日本市場視察ツアーなども企画立案し、実施している。

TOPに戻る