5月12日、厚生労働省医薬・生活衛生局の監視指導・麻薬対策課は薬機法に基づく食薬区分の一部を改正し、専ら非医薬品リストに新規成分を追加して都道府県に通知した。
専ら非医薬品に追加されたのは、植物由来物等として、「ガルシニアインディカの果皮」「キバナオランダセンニチの葉・花・茎葉」、また化学物質等として「ジオスゲニン（非配糖体に限る）」と「テクアリン」の計4成分。
同課は2021年３月に今回の食薬区分一部改正に関する「案」を公表、意見募集（パブコメ）を行っている。そのパブコメには最終的に計5件の意見が寄せられていたが、5件中3件が非配糖体のジオスゲニンは体内での動態が明確になっていないといった理由で、ジオスゲニンの専ら非医薬品リストへの追加に疑問を呈するもの。
さらに、専ら非医薬品リストに入ることで健康食品等に高配合される商品が流通して健康被害を生じさせてしまう可能性もあるといった意見や、量的規制をせずに食品に使用することによっても健康被害を生ずる可能性があることなど、安全性に対しての懸念が寄せられていた。
ジオスゲニンはヤマイモなどの植物中にも含まれる天然由来の成分で、ジオスゲニン抽出物はすでに国内流通しているが、その構造は主に配糖体とされている。
