2015.01.06(火)

希有の機能性素材「オリゴ乳酸[LAC]」

産官共同で開発された「マイクロウェーブによるオリゴ乳酸製造装置」

希有の機能性素材「オリゴ乳酸[LAC]」豊富なエビデンスデータ揃え機能性証明−−−GLART

 

エビデンスデータによって裏づけられたたしかな機能性を有する独自素材「オリゴ乳酸[LAC]」を供給しているのが、 受託製造メーカーのGLART(グラート、本社神奈川県大和市、山口博社長、電話046|262|7897)。 同社は「オリゴ乳酸[LAC]」を通じて、「他には作れない健康食品」を強みとしているが、ここでは同素材の特徴を追いながら、 どのような差別化を提供できるのかを探ってみる。

 

腸内環境改善や免疫増強作用など確認
多機能性有する製品開発提案に注力
小ロットからの対応可で新規参入にも門戸広げ

 

「オリゴ乳酸[LAC]」とはどのような機能性素材かというと、その始まりは医薬品の開発に端を発している。 おおよそ30年前のこと、ある企業が医薬品の開発段階で、ガン細胞を培養した培養液中に乳酸の存在が確認されたことをきっかけに、 その機能性研究がスタートしたという。しかし乳酸研究の困難さもあって、医薬品成分には至らなかったが、食品素材としてその秘めた 可能性の研究が進んできたという背景がある。 そこで乳酸の機能性を証明するため、同社が取得してきた主なエビデンスデータをピックアップしたのが、左上の表になる。 便通改善や内臓脂肪肥満(メタボリックシンドローム)に対する機能性さらに腸内環境改善、免疫力向上など、現代人の健康実現に必要とされる 各種機能性を有していることを確認している。 このなかでも特徴的な機能性としてあげられるのが、便通改善からもうかがえるように、腸内環境の改善だ。腸内乳酸菌の増殖作用などが 確認されており、腸管免疫を正常にすることで、免疫機能増強効果やNK活性増強効果などが明らかになっている。 さらに興味深いデータとしては、糖尿病患者を対象としたヒト試験で血糖値の低下作用なども確認しており、生活習慣病対策素材としての期待も大きい。 これらのエビデンスデータ結果から、「オリゴ乳酸[LAC]」の特徴的なコンセプトをわかりやすくまとめてみると、 ●安全で強力なプレバイオティックス●便通改善●大腸癌予防に役立つ予防食品の可能性●腸管免疫の向上●メタボリックシンドローム対策 ●未病から健常への復帰支援──といった期待感を有しているといえる。 そもそも「オリゴ乳酸[LAC]」とはどのような素材かというと、その原材料となっているのが、天然成分として自然界に分布している 有機酸のひとつである「L|乳酸」。これは天然の糖類やL|乳酸のみを生成する乳酸菌を加え、発酵・生成して得られるものだが、 これらの製造方法も長年の研究成果が結実したものとなっている。 そして実は、ここからが同社が展開する「オリゴ乳酸[LAC]」が有する独自性や高い機能性発揮の根底を支えているのが、 製造方法を含めた「技術力」が差別化を生んでいることになる。

 

「オリゴ乳酸[LAC]]に関する主なエビデンスデータ

 

●「健常女性を対象としたオリゴ乳酸[LAC]摂食による便通改善効果の二重盲検比較法で行った用量設定試験」
●「オリゴ乳酸[LAC]の健常日本人女性における日本語版便秘評価尺度を用いた便通評価の試用アンケート調査試験
●「壮年期日本男性(55歳〜64歳)の内臓脂肪肥満(MS:metabolic syndromes)予備軍に対するオリゴ乳酸[LAC]の生理機能試験」
SS ◎ラットを用いた腸内乳酸菌増殖効果確認試験
◎ラットを用いた高脂血症改善効果確認試験
◎ヒトによる免疫能確認試験──など

 

最先端の製造機器導入し高品質な健康食品を提供

 

天然成分有機酸のひとつ「L|乳酸」を原材料として生み出された「L型発酵乳酸」がどのような工程で「オリゴ乳酸[LAC]になるのかを示したのが、 左上のチャートになる。L型発酵乳酸を加熱・濃縮処理し、スプレードライという工程を経て完成品となる。 ここでポイントになるのが、「加熱・濃縮処理」の工程において、「マイクロウェーブによるオリゴ乳酸製造装置」という製造機器を導入していることだ。 この機器は、産官共同で開発された製造機器としては世界初のものだという。 当初、同社では電熱ヒーターを用いて加熱するなどして製造してきたが、同機器を導入したことにより、量産化による品質の安定ならびに製造時間の大幅な短縮を 実現できるようになったという。さらに、従来製法と比べてCO2の発生を70%低減し、省エネルギー効果も達成しているとのことだ。 同社では「マイクロウェーブによるオリゴ乳酸製造装置」のほかにも真空凍結乾燥機をはじめ流動層造粒乾燥機、高速練合・混合機、破砕・整粒機、 高速液体クロマトグラフィ最先端の製造機器を導入しており、クライアントからの多様なニーズに応える体制を完備。顆粒化、凍結乾燥、ハードカプセル充填といった 単品の製造加工の受託も行うなど、フレキシブルな対応を強みとしている。 「オリゴ乳酸[LAC]に代表されるように同社ではは独自性を重視しながら、差別化につながる製品開発に取り組んでいるわけだが、 「製品づくり」において見逃せないのが、「企画・開発・製造までの一環した体制を整え、小ロットにも対応する」(山口社長)といったスタンスで展開。 たとえば、小ロット対応については、業界の一般的な平均値ではフリーズドライ原料の場合、500kgから1000kgが目安になる。 これに対して同社では20㎏から40㎏程度でも対応できるとしており、健康食品業界への新規参入企業はもちろんのこと、 新商品開発にかかるコストの削減の提案も可能となっている。

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