2015.01.06(火)

天然由来スポーツサプリメント素材の供給に注力

天然由来スポーツサプリメント素材の供給に注力
血管拡張と抗酸化能を兼ね備え
異なる作用機序でアルギニンやシトルリンとの差別化[ネキシラ]

 

2020年の東京オリンピック開催に向けて、今後はスポーツ熱が高まってくると予測される。 サプリメント市場においても「スポーツサプリメント」のカテゴリーが成長の兆しを見せており、今後の展開な楽しみな分野でもある。 そこで注目したいのが、フランスに本拠を置くNexira.S.A.Sの日本法人ネキシラ(本社東京都港区、ローラン・フィネ社長、電話03-6809-1380)が 展開している天然由来の機能性素材「VINITROX(ビニトロックス)」だ。同素材のメカニズムやエビデンスデータなどを紹介する。

 

既存素材との相乗効果

 

現在、スポーツサプリメント素材としては、アルギニンやシトルリンなどのアミノ酸系の機能性素材がよく知られている。 タンパク質の構成物質であるアミノ酸の補給によって筋肉の強化や疲労回復を含めたスポーツパフォーマンスの向上へとつなげるものだ。 スポーツサプリメント素材として、これらのアミノ酸系素材は理想的といえるが、すでに広く利用されていることから、「差別化」という訴求力は低いと思われる。 そこで注目したいのが同社の天然スポーツサプリメント素材「VINITROX(ビニトロックス)」だが、その機能性を明らかにする前に見てもらいたいのが、 作用機序を表わした上の図1になる。ここでのポイントは、同素材が果たす役割について。「eNOS」とは、血管の拡張に関連する「NO(一酸化窒素)」 を産生するための酵素。自動車でいえばエンジン部分にたとえることができる。これに対して「ビニトロックス」は、エンジンをスムーズに働かせるための エンジンオイルといった位置づけになり、試験ではeNOSを約43%活性させることを確認している。さらにeNOS活性により、NO産生約24%の向上、 これにともなう血管拡張については約50%も向上したというデータを取得している。アミノ酸系のスポーツサプリ素材にも血管拡張機能ならびに 血流改善効果はあるが、この作用機序の相違が「ビニトロックス」の有する大きな差別化となっている。また同素材単体での商品化も可能であるが、 作用機序が違うため、既存のアルギニンやシトルリン商品に新たな付加価値を提供できる素材としてのメリットも見逃せない。

 

エビデンスデータ結果

 

ここで改めて「ビニトロックス」とはどのような機能性素材かを説明すると、原材料はブドウとリンゴから抽出したポリフェノールを主成分にした 天然由来の機能性素材。ポリフェノール素材であることから、同素材も高い抗酸化力を有しているが、この点もアミノ酸系素材との差別化につながるポイントでもある。 実は、先にあげたように一酸化窒素の産生促進による血管拡張ならびに血流改善効果はアミノ酸系素材にも見られるが、一酸化窒素は運動パフォーマンスを 向上させる一方、毒性を持つ過酸化物質を生成することにより、筋肉繊維を攻撃するなどの二面性の働きをする。つまり、スポーツサプリ素材に求められる本来の機能性とは、 運動時に最適な一酸化窒素を産生させ、さらにその後に産生される過酸化物質を中和することが必要になってくるとのこと。この点、同素材の場合、高い抗酸化力により、 筋肉組織を損傷する過酸化物質を除去する機能性を発現することが試験によって明らかになっている。また、肝心のスポーツパフォーマンスの向上についてだが、 同社が公表しているエビデンスデータを見てみると、左上の図2と図3がある。図2は、24歳から45歳までのアスリート50名を対象とした試験結果を表わしたもの。 運動前に「ビニトロックス」を500mg/回摂取した群とプラセボ群を比較検証した結果、摂取群の方が運動の持続時間が約10%向上したことがわかった。 さらに、筋肉疲労の限界についても調べたところ、約13%の向上が確認できたとしている。図3は、同素材の特徴的な機能性である抗酸化能について明らかにした試験結果。 in vivoによる試験で、ハムスターを2つのグループに分け、通常食を与えたプラセボ群と「ビニトロックス」添加食を与えた各グループの酸化ストレスを検証。結果、 酸化ストレスの指標となるニトロチロシンの血漿濃度が「ビニトロックス」添加食を摂取させた群は、プラセボ群と比較して74%低下することを確認している。 つまり、試験を通して同素材が毒性を持つパーオキシナイトライトの生成を抑えることを証明している。現在のところスポーツサプリメントの市場はアミノ酸系が 主流となっているが、「ビニトロックス」は、ドーピング物質を含まない天然のスポーツサプリであり、訴求力のある差別化素材といえる。

 

食事制限不要のダイエット素材
消化酵素抑制するヒバマタとブドウ種子抽出物

 

スポーツ・運動の目的として、理想的な体型づくりやダイエットなどがある。同社ではスポーツパフォーマンス向上のための機能性素材として 「ビニトロックス」を用意しているが、ダイエット素材としてもユニークな作用機序を有するダイエット素材「ID-alG(アイディーアルグ)」を用意している。 同素材は褐藻類のヒバマタ抽出物とブドウ種子抽出物を主成分としたもので、脂質を分解する「リパーゼ」と炭水化物を分解する「αアミラーゼ」の両酵素を抑制し、 脂質ならびに炭水化物の体内への吸収を抑えるという特徴的な機能性を有している。上のグラフはそのエビデンスデータを示したもの。in vitroによる試験結果で、 脂質分解酵素のリパーゼはコントロール群と比較して58%の抑制、炭水化物分解酵素のαアミラーゼは54%の抑制という数値があがっている。 この他、ヒト臨床試験による体重、BMI、体脂肪の減少効果を確認。体重では8週間で平均マイナス2・8kg、BMIはマイナス0・96、 体脂肪ではマイナス3・32kgとそれぞれ有意差が出ている。従来のダイエット素材は脂肪を燃焼させたり、満腹感をもたらしたりするなどの方法が一般的だが、 同素材は消化酵素を抑制するため、食事制限もせずにダイエットに取り組めるという特徴がある。

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