2015.05.19(火)

特別インタビュー

第15回日本抗加齢医学会総会
大慈弥 裕之 会長
(福岡大学医学部形成外科主任教授)

特別インタビュー
「第15回日本抗加齢医学会総会」の見どころ

 

サイエンスに基づく美容医学の研究成果に注目
ハーバード大、ライデン大教授の特別講演、領域別30のシンポ

 

──さて、本日は第15回日本抗加齢医学会総会の会長を務められる大慈弥先生に いろいろとお話をお伺いできればと思います。本日はよろしくお願い申し上げます。

 

大慈弥 こちらこそよろしくお願いします。

 

──まずは第15回の大会の見どころをお伺いさせていただければと思います。 今回のテーマは「Anti-Aging Bliss! 医療、運動、栄養のすてきな連携」ですね。

 

大慈弥 はい、今回のテーマはまさにこの「医療」、「運動」、「栄養」の連携です。医師はもちろん医療に関しては スペシャリストですが、運動や栄養の事をあまりよく知らないケースがあります。逆に運動や栄養の分野の方々にも同じような事が 言えるのではないでしょうか。これらの領域の専門家が連動しあうことによってはじめて「抗加齢医学」が実現できるのだと思います。 そこで、本大会では運動と栄養の実践に関するプログラムを数多く企画しました。 恒例のRun for Longevityに加えて、スロージョギングの田中宏暁教授によるMorning Exerciseを2日目と3日目の早朝に行います。 運動用の服を忘れずにお持ちいただければと思います(笑)。運動療法に関するミニレクチャーやモーニングレクチャーも予定しています。

 

──プログラムについてご紹介いただければと思います。

 

大慈弥 今回の総会から、学会プログラム委員会が学術プログラムを企画することになり、伊藤裕プログラム委員長の下、 領域ごとの委員が組織され、特別講演、招待講演、教育講演、シンポジウムなどのテーマと講師が決定されました。 各領域ともに科学的水準の高い魅力的なプログラムを編成することができたと思います。領域別に、 計30のシンポジウムが企画されました。「いよいよ始まった健康食品の機能性表示」、「ロコモティブシンドロームと運動療法」、 「アンチエイジングの実践:医学、運動、栄養のすてきな連携」をはじめ、基礎から臨床、さらには実践にまで幅広く魅力的な シンポジウムとなっています。おかげさまで今回、一般演題の応募数は過去最高になりました。 プログラム委員会での厳正な審査の結果、一般口演160題、ポスター97題が採択され、海外からの応募も9題ありました。 本学会もますます国際色豊かになりつつあります。特別講演は海外から、ハーバード大学のRichard T. Lee教授および オランダ ライデン大学のAnton J.M .de Craen教授を招聘。一方、招待講演はジャーナリストの鳥越俊太郎氏と原土井病院の 原寛理事長で、原先生には養生訓の要点をご講演いただくことになっております。

 

──他にも見どころ満載とお伺いしました。

 

大慈弥 実は日本抗加齢医学会総会の歴史の中で、形成外科の医師が総会会長をさせていただくのは初めてになります。 是非、「見た目」の大切さと意義を会員の皆様にお伝えできればと思っております。今まで、抗加齢医学会でも基礎的な研究、 また内科的な研究が中心で行われてきておりましたので、“しみ”や“しわ”を取るという医療は、 ともすれば怪しいのではないか? と思われる方々が一定の割合でいるのだと思います。見た目だけきれいにしてどうするの? と言った質問も来ます。しかし、人は鏡を見て、自分の顔のしわを確認して老けたと感じるわけです。当然、気持ちも老けてしまいます。 この“しわ”を取るだけで、見違えるように気持ちも前向きになります。そういった部分が、美容形成が世界的にも評価されている部分だと思います。 ここを上手に伝えていきたいと考えております。もちろん美容医療に関するプログラムも充実させました。サイエンスに基づいた美容医学、 最先端の美容医療、体形の科学、光と皮膚と健康、などのシンポジウムに加え、見た目に関する一般演題も数多くご用意させていただいております。

 

──興味津々です。

 

大慈弥 3つ目の見どころは、やはり初めての九州での開催ということです。この「九州」の魅力をたっぷりお伝えできればと思います。 ストレスがなくて、生活がゆったりとしていて、人間関係もいい意味で緩くてのんびりしています。生活費も安いし、食事も安くておいしい。 人々が助け合いながら安心して生きていける場所だと思います。ところが九州に住んでいる人間は案外こういったすばらしいところに気が付いていません。 博多は転勤の方が多くて、博多に来られるとみなさん気に入って、そのまま居ついてしまう方や、引退してから移住してくる方が多いと聞きます。 住んでみると良さがわかりますし、地元の方は逆に、他の地域の方々からこう思っていただいているという気付きにもなるかと思います。

 

福岡から最先端の抗加齢医学成果を発信
博多アンチエイジングの屋台の企画も

 

──お話をお伺いしているだけで九州に住みたくなりました(笑)。

 

大慈弥 はい、九州はアンチエイジングに最適な場所です。そんな事に気が付いていただければ、 皆さん九州に引っ越してきてくれるかもしれません(笑)。九州と言えば「屋台」ですね。 そこで会場横の広場に糸島市による「博多アンチエイジング屋台」を企画しました。 糸島は関東地方でいうと「鎌倉」のような場所で、海と山の幸が豊富です。「あまおう」など 九州地産のアンチエイジングに効果のありそうな農産物の直売もします。糸島市の月形祐二市長も来られる予定です。

 

──「博多アンチエイジング屋台」だけにでも来たいですね。

 

大慈弥 是非! そして最後に機能性表示食品の件ですね。いよいよ4月1日から制度が始まりました。 昨年の第14回総会会長の森下竜一先生から引き継ぎまして、この辺の最新情報も的確に皆様に 伝えていきたいと考えております。

 

──ここも注目ですね。

 

大慈弥 栄養と食事に関しては、アンチエイジング弁当をはじめ、 総合懇親会でのアンチエイジングフードのご提供、さらに、『クッキングパパ』の作者、 うえやまとち氏によるミニレクチャーもあります。学会2日目の5月30日(土)夕方には、 DRUM TAO公演とベイサイドプレイス博多での会員懇親会を予定しています。 TAOの胸を打つ演奏と演出を楽しんだ後、博多港でのパーティーも是非お楽しみください。 医局員おすすめのグルメリストも作成しました。リストを参考に博多の味と文化を楽しんで いただきたいと思います。皆様と博多でお目にかかることをたのしみにしております。

 

──本日はありがとうございました。

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