2015.09.15(火)

2015年夏期特別号 特別単独インタビュー

展示会場の外観

活気づくベトナムの健康市場を探る

 

本紙特派員によるASEAN市場レポート①
「第15 回ベトナム・メディファーム・エキスポ」

有望市場と捉え、欧州、中韓企業が積極的に進出

 

まずはじめに8 月20 日~22 日までの3日間、ベトナム・ホーチミンで開催された 「第15 回ベトナム・メディファーム・エキスポ (International Medical, Hospital&Pharmaceutical Exhibition in Ho Chi Minh City)」 に 取材に行ってきたので、ご紹介したい。主な展示品は、医療機器、分析・検査機器、医療用具、 医薬品、栄養補助食品、衛生用品等で、ベトナム企業が大半であるが、フランス、ドイツ、イタリア、 ロシアなど欧州からも展示があった。アジアでは中国から11社、韓国から21社、インド12社に対して、 日本は2社(Top Corporation, Uchida Yoko GlobalLimited)と韓国勢の積極的な出展が目立った。 訪れたのは最終日であったが、一般消費者の来場はほとんどなく、BtoB のバイヤー向けという雰囲気である。 さて、会場に入ってまず目に入ったのが還元水生成器。KTB VIETNAM という会社が「KANGEN WATER」という 商品名でペットボトルの水を配布していたが、日本の還元水生成器(レベラック)を販売代理店として出展していた。 見た感じ一昔前のデザインのモデルのようだった。ブースのスタッフに「日本ではいま水素水が流行っているよ」 と教えたが、水素水はまだ知らないようだった。次に気になったのがノニジュースで有名な「MORINDA」。 AGE測定のデモを行っており、試しに受けてみた。詳しいメカニズムは理解できなかったが、測定器に腕を置き、 レーザーで体内のAGEの蓄積度とそこから読み取る年齢がモニターに表示される。小生は43歳だが、 56歳と残念な結果に……。但し、測定日前日に睡眠不足や疲労、甘いものを沢山食べていると数値に影響 されるらしい。この測定器はオランダ製であるが、1台から購入もできる。日本の栄養補助食品(サプリメント)は、 現地の販売代理店によるグルコサミンなどを配合した関節対策、子供の学習能力アップのための健脳サプリ、 エラスチンやコラーゲンを配合したビューティーサプリなどの展示があった。こちらの会社に話を聞くと ドクタールートに関節系サプリがよく出ているとのこと。韓国勢では、お馴染み高麗人参商品や冬虫夏草商品、 コラーゲン美容ドリンクやプロバイオティクス商品、変わったところではシベリアから鹿の角を使った スライスパックやハードカプセル、粉末と様々な形態の商品展示があった。ベトナム企業からの出展物で 興味を持った食品素材は、赤い果実「ガック」である。リコピン、Β−カロテンが豊富に含まれ、リコピンはトマトの数十倍と多い。 オイルと果肉FD パウダーがあり、ベトナムでは沢山商品化されている。ガックはベトナムの国家プロジェクトとして 研究されている経緯があり、栄養面の強化だけでなく、抗がん作用などについても研究実績がある。主な産地は ベトナムの北部で、11~1 月頃が収穫時期のようだ。現地ではソーイガックというもち米にガックを使った 赤飯のようなものが正月や祝時等で食されている。他にはハラル認証を取得したフィッシュコラーゲンの出品もあり、 日本企業との取引を望んでいた。ガックやフィッシュコラーゲンについては既に日本市場に流通しているものである。

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