2015.10.06(火)

最先端のキチン・キトサン研究成果が結集

福井工業大学教授 草桶 秀夫 会長
キチン・キトサン学会大会の模様
毎年好評のポスター発表会場

医学、農学、薬学、工学など
73題におよぶ研究結果が一堂に会す

 

「第29回日本キチン・キトサン学会大会」開催レポート
最先端のキチン・キトサン研究成果が結集

 

(一社)日本キチン・キトサン学会(草桶秀夫会長:福井工業大学教授)主催の第29回日本キチン・キトサン学会大会 (荒木智宏朋洋運営委員長:東海大学教授)が8月20日・21日の両日、東海大学熊本キャンパスで開催された。 共催は日本化学会、日本生物工学会、日本生化学会協賛はキトサン工業会、グルコサミン研究会、高分子学会セルロース学会、 日本栄養・食糧学会、日本応用糖質科学会、日本吸着学会、日本食物繊維学会、日本水産学会、日本生化学会、日本DDS学会、 日本糖質学会、日本農芸化学会、日本バイオマテリアル学会、日本膜学会、日本薬学会。同大会には2日間で全国から述べ200人以上の研究者が参加した。

 

昨年8月に同学会が一般社団法人化したことから、これまでシンポジウムとして開催されてきたこの学術集会は、名称も初の「大会」となった。 同学会をさらに発展させるべく奨励賞の創設、キチン・キトサンフォーラムの開催など積極的な展開をしている中での大会開催であり、 その内容は、特別講演、奨励賞受賞講演、シンポジウムに加えて、ランチョンセミナー、22日に開催した「抗加齢と健康科学」をテーマとした 市民公開講座を含め多彩なものとなった。「1989年社正式にキチン・キトサン研究会としてスタートして以来27年、 2019年に日本キチン・キトサン学会は30周年を迎えます。一般社団法人となった当学会は、社会貢献できるような優れた研究者を養成する奨励賞制度の設定、 ホームページの刷新、初めてのフォーラムの開催など少しずつ改革を進めています。キチン・キトサンの研究は、まだまだ未知の分野あり、 今後の研究の進化を期待しています」との草桶会長の挨拶で大会は始まった。今大会では特別講演1題、奨励賞受賞講演3題、シンポジウム4題、 一般口頭発表28題、ポスター発表37題の研究成果が発表された。またランチョンセミナーも開催され1日目は「キチン・キトサンの温故創新〜オリゴ糖の産業利用」 (福井県立大学生物資源学部・木元久先生)、2日目は「酸化ストレスから看る慢性腎不全治療」(熊本大学薬学部・門脇大介先生)、 「タンパク質製剤を利用した酸化ストレス関連疾患への応用」(熊本大学薬学部・異島優先生)が講演した。 ポスター発表では学生会員が発表したポスターから3題が選ばれ、懇親会の席で表彰された。受賞したのは 『ヒトとマウス酸性哺乳類キチナーゼのキメラ体の作製とその解析』(大川一明さん、工学院大学)、 『GH19キチナーゼとしては異常に高い分子量をもつAeromonasキチナーゼの機能に関する研究』(河本大毅さん、近畿大学大学院)、 『SDS電気泳動バンドからのタンパク質同定手法の開発』(細澤知香さん、東海大学)。

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