「Beyond Beauty Asean Bangkok2015」
「Japan Healthful Lifestyle Exhibition」
「ジャパンフェスティバル」
ASEANのビジネスチャンスさらに加速
メイド・イン・ジャパンのブランド力衰えず
付加価値の提案が差別化へ
進出支援サポート企業の活用も
本紙ではこれまでタイをはじめミャンマー、インドネシアなどASEAN諸国における健康・美容関連業界のリサーチならびに市場動向などをレポートしてきたが、今回は2015年の総集編として、各国の市場性や進出の際のポイント、あるいはカギになる商品特性などについて改めてまとめてみる。
「サプリ・ワールド ワイド」のテーマで本紙は継続的に海外の健康・美容関連市場の情報発信を行ってきた。2015年は特にタイをはじめとするASEAN諸国を主対象として特派員を派遣し、現地の情報収集に力を入れてきたが、日本から各国へ進出する場合に不可欠なのが、現地の事情に精通したスタッフなどコネクションを持ち得ることができるかということ。これは当然のことではあるが、現地に支社などを置く大手企業であれば可能であっても、海外における窓口のない企業であれば、コネクション作りは容易ではない。そうした課題を踏まえて本紙では、6月2日発行号においてベトナム最大の商業都市であるホーチミンに事務所を構え、登録代行からベトナム進出のための支援を行うベトナムYHK、あるいはASEAN諸国を中心に海外バイヤーの商品調達代行をはじめとしたコンサルティングを行うCOUXUなどを紹介してきた。こうした海外進出を多角的に支援する企業の活用が海外進出を考えるうえで念頭に置いておくべき事柄のひとつといえそうだ。また、特派員の取材ならびにサポート企業らの見解の共通項といえるのが、「メイド・イン・ジャパン」というブランド力への期待。ASEAN諸国は近代化が進んでおり、特に富裕層の日本ブランドに対する憧憬は強いという。ただし、近隣諸国である中国の進出も加速度を増しており、今後は日本のブランド力だけでは太刀打ちできない可能性も否定できない。たとえばベトナムでは、化粧品などはその効果を実感できないと購入に結びつかないという。ここでは「効果」になるが、ブランド力に加えた付加価値がより求められる状況になってきているという。国民性や文化、商慣習の違いを理解し、かつ日本というブランド力を活かすアイデアが不可欠になっている。