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2016.06.07(火)

第16回 日本抗加齢医学会総会 特集


特別インタビュー 『第16回日本抗加齢医学会総会」
山岨 達也会長
抗加齢の基礎研究成果を日常生活応用へ期待
3年ぶりに首都圏に帰ってきた日本抗加齢医学会総会。学会の歴史上、初めて耳鼻咽喉科の医師として会長を務める、東京大学大学院医学系研究科 耳鼻咽喉科学分野の山岨教授に第16回日本抗加齢医学会総会の概要や想いなどを伺った。


ーー本日はお忙しいところ貴重なお時間をいただきありがとうございます。さて、第16回日本抗加齢医学会のテーマは「Antiaging Science: from Molecule to Life」とお伺いしました。まずは大会会長の山岨先生にこのテーマのお話からお伺いできればと思います。
山岨 はい。よろしくお願いします。さて、日本抗加齢医学会の基本はもちろん「加齢の解明」と「加齢の予防」であり、これを科学的にアプローチしていくということになります。参加される多くの会員さんは、毎年の学会総会の発表からエッセンスを取り出して、自分たちの臨床にフィードバックしたいと思われていると思います。
抗加齢医学の分野はここ10年で大きく進歩し、老化に関わるpathwayや重要なmoleculeが、分子生理学的研究をベースとした基礎研究から様々な仮説が提唱され、その多くが動物実験でも実証されて飛躍的な発展を遂げてまいりました。
このような基礎研究で得られた知識を単に知識に留めることなく日常生活に応用して抗加齢に役立てたい、これまでの研究で確実に解明されてきたエビデンスとヒトの疫学研究の成果を実生活への応用・実践へと繋いでいきたい、そういった想いを込めて、今回の総会メインテーマを「Antiaging Science: from Molecule to Life」としました。
臨床の現場では患者さんだけを見ているわけではありません。そこで、実生活、そして生命という意味も込めて「to Life」としました。体を構成している1つ1つの分子から、それを実際に使っている実生活までを総合的に抗加齢医学でカバーするという意味ととらえていただければありがたいです。
ーーなるほど、深いですね。基礎実験や動物などの試験結果と、そのヒトへの応用の部分でもう少しお話がお伺いできればと思います。
山岨 例えば、マウスに酸化ストレスを抑制するようなサプリメントを投与して、効果が確認できたとします。しかし、マウスは体重時間当たりの酸素消費量も多いですし、酸化ストレス処理能力も遺伝子の修復能力もヒトに比べると劣っていますので、ヒトと単純に比較することはできません。
ヒトに応用するためには、プラスアルファーをどうしたらいいのか? ということを考えなければいけないと思います。逆に、ヒトでの大規模臨床研究を行って、なかなかプラスの結果が出ないケースでも、それなりの効果が期待できると考えられるケースもあると思います。ここで大切なことは「わかっていること」と「わかっていないこと」をきちんと整理する必要があるということだと思います。
近年は動物を用いた多くの興味深い実践的データが次々と報告されると同時に、ヒトにおいてもバランスのとれた食生活や適度な運動、さらに健やかにごきげんに過ごすといったライフスタイルが健康長寿に重要であることを裏付ける大規模疫学データが報告されたりしております。
また、遺伝子多型の関与も次々とデータで明らかになってきており、今後はさらに多数の臨床データの蓄積が世界中で期待されています。

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