矢野経済研究所は、国内の敏感肌化粧品市場を調査し、市場の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。アトピーやアレルギー、季節の変わり目、ストレス等を要因とした敏感肌に悩む人は増えており、敏感肌化粧品はそうした人々に不可欠な商品となっている。
2020年度は新型コロナウイルス感染拡大による外出制限で店頭購入機会の減少や、インバウンド(訪日外国人客)の消失により、需要が縮小した。
2021年度以降は、店舗も営業し外出機会が増えたことで徐々に回復している。
2022年度の敏感肌化粧品市場規模はブランドメーカー出荷金額ベースで、前年度比104.0%の905億円の見込みである。コロナ禍でのマスク着用の常態化による新たな肌トラブルの出現によってニーズが拡大することにより、敏感肌化粧品市場は再び拡大傾向で推移している。
外的刺激だけでなく内的刺激に対応した敏感肌化粧品のニーズが拡大
近年、敏感肌をケアするニーズが増加しており敏感肌化粧品市場も活況を呈しているが、その背景には大きく2つの理由がある。
1つ目は、花粉やちり、ほこり、PM2.5や排気ガスなどの大気汚染が肌に影響していることである。これらの外的刺激が、かゆみや炎症といった敏感肌症状の原因の一つとなっており、アンチポリューション(抗大気汚染効果)を訴求する、大気中物質から肌を守る敏感肌化粧品が求められている。
もう1つは・・・・・・