日本電信電話(NTT)は、瞳孔反応など目の細かな動きの中に、どの音声に関心を寄せているかといった聴覚的注意の状況が現れることを明らかにした。人の興味や注意などが聴覚的にどこに向いているのかを、微細な目の動きから読み取れる可能性がある。
NTTは2023年5月30日、瞳孔反応など目の細かな動きの中に、どの音声に関心を寄せているかといった聴覚的注意の状況が現れることを発見したと発表した。人の興味や注意などが聴覚的にどこに向いているのかを、無意識で微細な目の動きから読み取れる可能性がある。 今回の研究では、対光瞳孔反応と呼ばれる瞳孔径の変化を測定。これにより、異なる場所から提示される聴覚情報に対して、どの音源に注意を向けているのかを読み取れるか調べた。
光に対して瞳孔径が変化する対光瞳孔反応は、視覚的な注意を向けている環境の見かけの明るさに対しても生じる。つまり、眼に直接飛び込んでくる物理的な光の強度だけでなく、見ている場所の明るさに応じて瞳孔径は変化する。そこで今回は、聴覚情報の提示により、視覚的な注意と同様に対光瞳孔反応が生じるかを調べた。
実験では、試験参加者は、左右で明るさの異なる背景を見た後に視線を左右の領域の間に固定し、左右のヘッドフォンから同時に提示される音声を聞いた。どちらの音声に注意を向けるかは事前に指示されており、音声に注意を向けている間の瞳孔径を測定し、比較した。
その結果・・・・・