ここ数年、健康食品分野において急激にその存在感を示しつつある機能性表示食品。それまでは特定保健用食品(トクホ)と、いわゆる健康食品との二極化だったが、機能性表示食品の台頭でトクホの存在感が薄れつつあることも否定できない。簡単に言ってしまえば、トクホは消費者庁が認可している製品に対し、機能性表示食品は民間企業がエビデンスの論文や臨床データを届け出て、それが受理された製品。業界、特に販売する企業側からすればトクホに比べエビデンスを取得するコストも安く、期間も短く、またある程度の効能を掲示できることから、各社が注力しているのも当然の流れだ。
では、一方で、購入する消費者側はトクホと機能性表示食品に対してどの様に捉えているのか?
その動向について「薬事法マーケティングの教科書」(運営会社UOCC)が認知度に関するアンケート調査を実施し、その結果を公表しているので紹介する。アンケートの調査対象は20〜76歳の男女505人。
最初の質問では「特定保健用食品(トクホ)のことを知っていますか?」と尋ねた回答として、内容をよく理解している(4.8%)、何となく内容を知っている(49.5%)、あまり内容はわからない(38.2%)、全く内容はわからない(7.5%)だった。(グラフ1)
制度の内容をよく理解している人は約5%であることがわかった。また、多くの人は知らないわけではないが、詳しくないという状況だ。
次の質問では「機能性表示食品のことを知っていますか?」と聞いたところ、内容をよく理解している(4.4%)、何となく内容を知っている(39.6%)、あまり内容はわからない(42.0%)、全く内容はわからない(14.1%)との結果となった。(グラフ2)
特定保健用食品(トクホ)と同様、制度の内容をよく理解している人は5%弱であることがわかり、また、多くの人は知らないわけではないが、詳しくないという状況で、消費者にとっては特定保健用食品(トクホ)も機能性表示食品も同じ様な認識ということが示唆された感じだ。
これらの結果を踏まえ、購入する際にはどちらを選ぶのか。「同様の商品で特定保健用食品(トクホ)と機能性表示食品があった場合、どちらを選びますか?」の質問では・・・・・・