2024.02.19(月)

フェムテック認知度は7.1% 〜市場の歴史が浅く今後はまだまだ拡大傾向〜

表1

〜 矢野経済研究所調べ 〜

 

 矢野経済研究所は、フェムケア・フェムテック(消費財・サービス)のアイテム・サービスへの認知度や購入・利用状況、女性特有の健康の悩み・不調への対処方法等について、2023年9月に全国の20代~60代の女性10,079人に対しての消費者アンケート調査を実施し、その結果を公表した。

 

 本調査において「フェムテックという言葉の意味を知っているか」(単数回答)と尋ねたところ、フェムテックの認知度は7.1%であった。前回(2022年9月)調査、前々回(2021年9月)調査と比較すると、認知度はそれぞれ5.8%、3.4%であったのに対し、前回からは1.3ポイント、前々回から3.7ポイント上昇した。依然として「フェムテック」の認知度は1割に達していないものの、「(フェムテックという言葉を)知らない」という回答は76.4%と8割を切った。
 また、「(フェムテックという言葉を)聞いたことはあるが、言葉の意味はわからない」という回答は16.5%と、前回、前々回調査と比較すると、前回からは2.5ポイント、前々回から6.8ポイント上昇した。2021年以降、メディアでもフェムテックについて取り上げられることが増え、耳にする機会が多くなったためと考えられる。

 

 年代別にフェムテックの​認知度を見ると、フェムテックアイテム・サービスのターゲット世代となっている30代(8.6%)、40代(9.5%)の認知度が、他の年代に比べて若干高い結果となっている。一方で、60代では認知度が4.1%に対し、「(フェムテックという言葉を)知らない」という回答が84.5%と8割を超えている。
 調査結果からは、フェムケア・フェムテックのマーケットを拡大するためには、まず将来のターゲットとなり得る若年層の認知度向上が必須であり、今後のさらなる認知拡大が課題になると言えそうだ。(表1)

 

 調査では、39品目のアイテム・サービスについて、すでに認知していると回答した人に「購入・利用経験あり(今は利用していない含む)」、「購入・利用経験はないが、購入・利用意向あり」、「購入・利用したこともなく、購入・利用したいとも思わない」(複数回答)を尋ねている。結果としては、生理系アイテムや妊娠産後ケア系アイテムの購入・利用経験ありの回答比率が高い傾向にあることがわかった。妊娠時のスキンケアアイテム(54.8%)、ノンポリマー(コットン)紙ナプキン(54.5%)、マタニティインナー、マタニティウェア(53.1%)、婦人体温計(51.7%)、生理管理アプリ(50.6%)などである。特に、生理管理アプリについては、「2020年以前に購入したものを現在も利用している」との回答比率が33.2%と高く、一度利用すると・・・・・・・

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