富士経済は、タンパク補給ブームが一段落する中でも、一部品目では引き続き好調なタンパク補給食品12品目の国内市場を調査した。加えて、タンパク補給食品市場に参入する企業100社の傾向も分析し、その結果を公表した。
市場は、2015年からのタンパク補給ブームで新規ユーザーの獲得が進み急拡大し、2022年以降はプロテイン補給食品のリピーター増加で安定した拡大を続けている。
2015年に各種メディアからタンパク質の重要性が発信され、タンパク補給ブームが発生した。また、筋トレ流行や、インフルエンサーによるプロテインの紹介が増加したことも、新規ユーザーを取り込むきっかけとなった。ほとんどの品目で売り上げが伸び、2021年まで市場は10%を超える伸びが続いた。
2022年以降は、タンパク補給ブームが一段落し、メディアの露出減少やライトユーザーの離脱がみられる。しかし、プロテインはヘビーユーザーを中心に引き続き需要が増加しているほか、生活に取り入れやすい麺やスープ類、ソーセージなどの食事メニューや、栄養素をバランスよく含むシニア向けの経口栄養流動食などが伸長している。以前ほどの伸びはみられないものの、堅調な需要を獲得し、2023年の市場は前年比4.3%増の2,687億円となった。
2024年は、プロテインや常温加工食品などはタンパク補給意識の高い消費者を中心に需要増加が続き、市場は前年比2.8%増の2,763億円と予想している。